みちのりHD、佐渡汽船救済を正式発表

みちのりHD、佐渡汽船救済を正式発表

15億円出資などで航路維持を後押し、東証ジャスダック上場廃止へ

公共交通事業の収益改善を支援するみちのりホールディングス(HD)は2月7日、経営不振で債務超過に陥っている佐渡汽船の救済に乗り出すと正式発表した。

みちのりHDが3月に佐渡汽船へ約15億円を出資、議決権ベースで66.7%を保有する筆頭株主となる予定。新潟県や佐渡市、上越市の地元自治体と新潟県を地盤とする第四北越銀行が佐渡汽船株式を引き続き保有、側面支援に当たるほか、第四北越銀行は佐渡汽船の債務15億円の株式化(デッド・エクイティ・スワップ)を実施、資金繰りを支援する。

佐渡汽船は新型コロナウイルスの感染拡大による旅客利用の激減などで経営が悪化していた。みちのりHDの子会社となり、同社の経営再建ノウハウを活用、佐渡島と本州を結ぶ唯一の定期航路の継続に努める。新潟の特産品輸送拡大などで収益改善を目指す。

佐渡汽船は5月6日付で東京証券取引所ジャスダック市場への上場が廃止となる見通し。同社の尾﨑弘明社長は業績不振の責任を取って辞任する方向だ。

(藤原秀行)

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