ESR、仏アクサグループの大手資産運用会社などとJV組成

ESR、仏アクサグループの大手資産運用会社などとJV組成

日本の「コア物流施設」投資対象、資産価値1100億円でスタート

 ESRは1月8日、フランスの保険世界最大手アクサグループで資産運用を手掛けるアクサ・インベストメント・マネージャーズ(AXAIM)、大手ソブリンウェルスファンド(政府系ファンド)と日本の先進的な物流施設を投資対象とするジョイントベンチャー(JV)を組成したと発表した。

 着実な賃貸収益が見込める「コア物件」に投資し、安定的な利回りの実現を目指す。ソブリンウェルスファンドの詳細は開示していない。

 当初は大阪府藤井寺市の「レッドウッド藤井寺ディストリビューションセンター(DC)」などESRが日本で開発してきた計6物件をポートフォリオに組み入れた。いずれも完成から3年以内で東京圏と大阪圏の物流適地に位置し、資産規模は総額約10億ドル(約1100億円)。

 JVは今後もESRの国内物件取得を目指すほか、他の事業者が手掛けた物流施設への投資も検討。他の機関投資家などにもJVへの参加を呼び掛けることを視野に入れている。


「藤井寺DC」(ESR提供)

 ESRのスチュアート・ギブソン共同CEO(最高経営責任者)とチャールズ・デ・ポルテス・プレジデントは「このJVは世界的に見ても特筆されるべき私募投資パートナーシップだ。日本の安定的な物流不動産に対する世界中の機関投資家からの需要の大きさの証でもある」との談話を発表。

 AXAIMアジア太平洋責任者のローレン・ジャックエミン氏は「日本でのインターネットを通じたリテールの浸透度はいまだ他の先進国市場に比べて低く、成長を続けている。立地の良い近代的な物流施設のポートフォリオへの投資は長期に安定的なリターンを当社の顧客にもたらすことを可能にする」とコメントした。

 JVが投資した他のESR5物件は以下の通り(施設名の頭の「レッドウッド」は略)。

 ①「生麦DC」(横浜市)

 ②「佐倉DC」(千葉県佐倉市)

 ③「千葉北DC」(千葉市)

 ④「川越DC」(埼玉県川越市)

 ⑤「加須DC」(同県加須市)

(藤原秀行)

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