テラ・ラボにACSLとDRONE FUNDが出資、無人航空機開発と広域災害対策情報支援システム構築を加速

テラ・ラボにACSLとDRONE FUNDが出資、無人航空機開発と広域災害対策情報支援システム構築を加速

国産ドローン使い、被害状況把握の迅速化など期待

テラ・ラボは3月8日、ACSL、DRONE FUNDが運営するファンドの2者を引き受け先とする第三者割当増資による資金調達を実施したと発表した。

調達した資金は研究を進めている長距離無人航空機「テラ・ドルフィン」の開発と広域災害対策情報支援システム「テラ・クラウド」を活用した効果的な災害対策の早期実現に充てる。具体的な出資比率や調達額は開示していない。DRONE FUNDは2回目の投資となる。


開発中のテラ・ドルフィン


テラ・クラウドのイメージ(いずれもテラ・ラボ提供)

テラ・ラボは今後、本社(愛知県春日井市と)と、昨秋に研究拠点を構えたTERRA LABO Fukushima(福島県南相馬市)を拠点に、テラ・クラウドを全国の自治体に導入していくことを目指す。

テラ・クラウドの採用により、自治体・警察・消防・民間で分散している災害情報を一元管理できるほか、迅速かつ正確な判断が委ねられる現場の意思決定にも生かせると見込む。昨年の静岡・熱海での大規模災害時に実装した。

テラ・クラウドを普及させることでACSLが開発した国産ドローンを自治体や消防などで活用できるよう支援し、セキュリティの高い国産ドローンによる災害対策DXを推進する。

併せて、電力やガスなどインフラ企業向けの災害対策支援にも注力し、ドローンなどによる測量や3次元データを使った平次からの災害リスク診断に加え、災害発生時の迅速な意思決定支援によるインフラサービスの復旧支援を図る。

テラ・ドルフィンを実用化して広域災害対策情報の収集を円滑に行うとともに、テラ・ラボが目指す地域社会の未来を守る事業を早期に実現させたい考えだ。

(藤原秀行)

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