配達員らが一時的に使えるデジタルキー発行、再配達削減など図る
デジタル認証技術を手掛けるスタートアップ企業のビットキーとパナソニックのエナジーシステム事業部は3月25日、業務提携契約を締結したと発表した。
パナソニックが提供する、集合住宅の設備機器を適正に管理するマンションHAシステムとビットキーの「bitkey platform」を連携させたマンションのオートロック解錠サービスの展開を目指す。同サービスは今年8月1日に提供を開始する予定。
eコマースの利用増に伴う宅配荷物の取り扱い拡大に伴い、受け取り手が玄関先など好きな場所に荷物を届けてもらう「置き配」が広がっているが、オートロック式集合住宅では困難だった。新型コロナウイルスの感染拡大による巣ごもり消費の伸長で、配送現場の人材不足が深刻化していることも課題となっている。
セキュリティ性の高い認証技術などを持つビットキーと、マンション向けインターホンを得意とするパナソニックが組み、様々な課題の解決を目指す。
同サービスは配送事業者やインターネットスーパー、家事代行サービスなどの事業者が、パナソニックのマンションHAシステムを導入したマンションで、ロビーインターホンの操作でオートロックを一時的に解錠し、荷物やサービスを提供できるようにする。bitkey platformとマンションHAシステムが連携し、配達員や家事代行スタッフの保有している権限に応じて、一時的に利用可能なデジタルキーを発行する仕組み。
ビットキーとパナソニックはマンション居住者の利便性向上と、マンションでサービス提供を行う事業者の業務効率化を両立させたい考え。
(藤原秀行)