【現地取材】東京建物、千葉・習志野の自社開発2棟目物流施設を公開

【現地取材】東京建物、千葉・習志野の自社開発2棟目物流施設を公開

太陽光発電で自家消費、最上階に東京湾臨むラウンジ

東京建物は3月24日、千葉県習志野市で今年1月に竣工したマルチテナント型物流施設「T-LOGI習志野」の内覧会を開催するのに併せて、内部をメディアに公開した。

首都圏有数の物流適地として物流施設が数多く集積するエリアに位置。地上4階建て、延べ床面積は3万3673平方メートル。自社開発した物流施設では2棟目の完成となった。同社が物流施設の内覧会を催すのは今回が初めて。現在、賃貸面積の半分程度で入居企業が内定している。


「T-LOGI習志野」の外観(東京建物提供)

東関東自動車道の谷津船橋IC から約2.9キロメートル、湾岸習志野ICから約3.8キロメートル、京葉道路の幕張ICから約4.5キロメートル。JR京葉線の新習志野駅から徒歩約17分に位置し、2023年度には新たに「幕張豊砂駅」が徒歩10分程度の距離に開業する予定。

1階と2階にそれぞれ片側バースを設け、2階に直接アクセスできるスロープも設置。最大4テナントが利用可能な設計を採用している。


様々な物をやり取りするロジスティクスをイメージした外装デザイン。今後の「T-LOGI」物流施設で共通とする予定


標準的スペックを備えた庫内


1階のトラックバース


2階のトラックバース。スロープで1階から直接乗り入れられる


事務所スペース

同社は物流施設の環境対応に注力しており、自社開発1棟目の「T-LOGI久喜」(埼玉県久喜市)に続いて、太陽光発電設備を屋上に設置。生み出した電力は自家消費するとともに、東京ガスと連携して余剰分は同社の他の施設で提供する「自己託送」を実施する。


屋上の太陽光発電設備


1階のトラックバース脇に設けた「荷受室」。入出庫受付などのスペースとして活用可能

4階には見晴らしの良い81席のラウンジを設置し、入居テナント企業の従業員がリラックスできるよう配慮している。窓から東京湾を望むことができる上に天候が良ければ富士山も望めるという。


最上階のラウンジ。美しい夕焼けを望める

また、テナント企業の間で自動化・機械化のニーズが高まっているのを考慮し、内覧会ではマテハン機器の製造・販売を手掛けるジャロックの協力を得て、ピッキング支援ロボットや天井に取り付ける大型ファン、フロアに配置する冷却ファンなどの最新機器を紹介した。


内覧会で設置した最新のマテハン機器展示スペース

東京建物ロジスティクス事業部の岡野春日子氏は「当社は物流施設開発としては後発だが、オフィスビルやマンションなどで培ってきた開発の経験を物流施設でも生かせる部分は取り入れており、細かい部分までこだわる姿勢はお客様にもご評価いただけるようになってきた」と説明。環境配慮型の物流施設を今後も機軸に据えて開発していく姿勢を強調した。

(藤原秀行)

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