ニチレイロジ、国内30拠点で入庫車両の接車時間完全予約制を開始

ニチレイロジ、国内30拠点で入庫車両の接車時間完全予約制を開始

9割以上の車両が待機30分以内に抑制の効果も

ニチレイロジグループ本社は3月31日、物流センターでトラックが長時間待機を強いられる問題の緩和・解消を図るため、トラックバース予約システムを利用し、国内30拠点で入庫車両接車時間の完全予約制を開始したと発表した。

トラックの長時間待機は社会問題化しており、トラックドライバーの長時間労働規制が強化される「2024年問題」も相まって、早急な対応が強く求められている。

同社は物流センターに到着した順番で入出庫対応をしているため、トラックドライバーは少しでも早い順番を確保しようと物流センターの営業開始時間より前に現地へ向かい、長時間の待機発生につながっていると指摘。物流センターのトラックバース数が限られていることもあり、朝方など到着車両が集中する時間帯には車両台数が入出庫作業の処理能力を超え、待機車両を生み出していると説明している。

予約システムは物流センターごとに設定された時間帯別の接車可能枠に対し、トラック側(荷主や運送会社)が入庫希望時間を予約することで、順番確保のための待機が不要になるのが特徴。トラック側から積荷明細(運送依頼書や送り状など)を物流センター側へ事前に送付することで、これまでトラック到着後に行っていた運送会社やオーダーの照合をあらかじめ済ませられるようになり、到着からトラックバースへの誘導をスムーズに行うことが可能になる。

予約システムが安定稼働している物流センターは、完全予約制導入前は約7割の車両に2時間以上の待機が発生していたが、導入後は9割以上の車両の待機時間を30分以内に短縮できたという。深夜・早朝時間帯の待機車両の削減、物流センター周辺における駐車車両の抑制、バース接車時間の確認連絡減少で受付事務の負荷軽減も効果が出ている。

〈導入前後の物流センター周辺の待機車両状況〉

(プレスリリースより引用)

入庫車両接車時間の完全予約制導入拠点
ロジスティクス・ネットワーク:品川DC・東扇島DC・船橋DC(第1)・船橋DC(第2)・入間DC・杉戸DC
ニチレイ・ロジスティクス北海道:札幌西DC・石狩DC
ニチレイ・ロジスティクス東北:仙台DC・盛岡DC
ニチレイ・ロジスティクス関東:大井DC・東京DC・平和島DC・横浜南DC
キョクレイ:中井DC
ニチレイ・ロジスティクス東海:名古屋みなとDC・春日DC・小牧DC・三重DC
ニチレイ・ロジスティクス関西:大阪埠頭DC・大阪新南港DC・咲州DC・梅町DC・北港DC・高槻DC・桜島DC
ニチレイ・ロジスティクス中四国:広島DC
ニチレイ・ロジスティクス九州:福岡東浜DC・箱崎埠頭DC・鳥栖DC
※小口や路線便などの一部車両は予約対象外
※その他17拠点で「トラックバース予約システム」の一部機能の運用中

(藤原秀行)

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