眼鏡店「JINS」運営のジンズ、店舗への出荷頻度見直しでCO2排出年間15%削減目指す

眼鏡店「JINS」運営のジンズ、店舗への出荷頻度見直しでCO2排出年間15%削減目指す

「毎日」から売り上げ規模に応じて変更、従業員の作業工数削減とSCM効率化も期待

眼鏡店「JINS」を運営しているジンズは4月6日、SCMの効率化と環境配慮低減のため、国内2カ所の物流拠点から全国のJINS店舗への商品流通体制を改善すると発表した。

4月7日から売り上げの規模に応じて店舗への商品出荷頻度と出荷量を調整、配送によるCO2排出量を年間約15%減らすことを目指す。従業員の作業工数削減やマネジメントの効率化にもつなげたい考え。

JINSは事業拡大に伴うBCP対策や環境対策を目的に21年9月から稼働している大阪倉庫など、2カ所の物流拠点から全国のJINS451店舗(22年3月末時点)へ商品を届けている。22年2月からはAIを活用した未来予測型経営システムの本格運用も開始し、需給コントロール改革に取り組んでいる。

これまでJINSでは店舗での欠品リスク回避の観点から全体の約8割の店舗に対し、毎日物流拠点から出荷してきた。しかし、売り上げ規模が小さい店舗でも新店には毎日自動的に出荷するなど、店舗によっては入荷頻度が高くなり過ぎているといった課題があった。

そこで物流の2拠点化や需給コントロール改革と並行して、課題解決に向け各店舗への流通体制の改善に着手することにした。

店舗の売り上げ規模ごとに商品出荷頻度と出荷量を見直し、店舗で欠品を起こさずに全体の出荷回数を削減できるよう最適化。商品出荷回数を約35%減らし、輸送などで出るCO2を年間約15%抑えると試算。曜日ごとに大きく変動していた出荷量の差分が小さくなるため、出荷作業などの物流に関わる従業員や各店舗で商品を受け入れる従業員の作業工数削減にもつながり、SCM効率化にも寄与するとみている。

(藤原秀行)※イメージ写真はジンズ提供

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