デカルト・データマイン調査、全土の落ち込み幅上回る
米調査機関デカルト・データマインが4月11日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、中国発米国向け(往航)の輸送量は3月が前年同月比2.4%減の103万1929TEU(20フィート標準コンテナ換算)にとどまり、22カ月ぶりに前年水準を割り込んだ。
上海など主要5港の取扱量が9.3%減の87万5945TEUに落ち込んでおり、減少幅は中国全体を上回っている。新型コロナウイルスの感染拡大で中国政府が都市閉鎖など「ゼロコロナ」の対策を講じていることが明らかに影響しているとみられる。
主要5港別の実績を見ると、深圳の塩田港は15.5%減の25万8154TEU、上海港は8.2%減の25万4735TEU。寧波港は0.2%増の19万4723TEUとかろうじてプラスを維持したものの、厦門港は3.5%減の9万3922TEU、青島港は18.7%減の7万4410TEUだった。
一方、デカルト・データマインがアジア発コンテナの米国輸入港別取扱量をまとめたところによると、ロサンゼルス、ロングビーチがいずれも2月から16%増と改善。前年同月比でも前者は3%減、後者は1%減とマイナス幅が縮小した。
ただ、ニューヨーク・ニューアーク港は前月比14%増、ヒューストン港が33%増などとなっており、西海岸の港湾混雑を受け、東海岸などにシフトしている傾向が持続していることがうかがえる。
(藤原秀行)