米国事業成長やEC取り扱い拡大に備え、23年3月上旬稼働開始予定
井村屋は4月8日、三重県津市の「中勢北部サイエンスシティ」内に約12億円を投じ、新たな工場「あのつFACTORY」を建設すると発表した。
井村屋グループは2021年度、米国事業会社のIMURAYA USA, INC.に日本製品輸出の総代理店の役割を担わせ、米国への輸出・販売に力を入れている。今後の米国事業の成長やECの取り扱い拡大に備え、生産体制を強化するとともに、物流の機能向上も図る。
新工場は建築面積が7112平方メートルを計画。物流に関しては3温度帯対応とし、多様な製品を効率的に保管・出荷できるようにする。稼働開始は2023年3月上旬の予定。
※以下、プレスリリースより引用(一部、編集部で修正)
あのつFACTORY工場概要・コンセプト
場所:三重県津市あのつ台一丁目8番1 中勢北部サイエンスシティ内
敷地面積:21,827㎡(約6,600坪)
建築面積:7,112㎡
契約内容:土地・建物所有者の株式会社宝輪(本社:三重県鈴鹿市国府町5696-1、社長:蕪竹理江)と賃貸借契約を締結予定
※工場内の設備・機械は当グループで投資予定
コンセプト:
成長カテゴリーの新・供給基地の確立
コストダウンへの取り組み
ベストコミュニケーションファクトリーの創造(SCM機能の強化)
お客様の健康に寄与するSOY事業はロングライフ豆腐を中心に業務用ルート・輸出拡大を進め、さらには豆乳を活用したデザートや生産副産物である「おから」の総菜化など新しい展開を推進中。上述した米国向け輸出が好調な焼菓子(カステラ)や購買手法として伸長しているEC市場に向けた商品の専用供給体制を確立し、成長を担う取り組みとするほか、煩雑な菓子・食品包装部門を集約しコストダウンにつなげる。
あのつFACTORY機能一覧
機能 | 項目 | 備考 |
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生産機能 | 1.SOY(豆腐)製造・包装ライン 2.焼菓子(カステラ等)製造・包装ライン 3.スイーツ(Anna Miller’s / JOUVAUDブランド商品各種)製造・包装ライン 4.ギフト・EC包装ライン |
いずれも成長性を担うカテゴリーの位置づけであり、現在の高茶屋本社工場から機能移設予定 井村屋ウェブショップ・AmazonなどEC販売強化と、ギフト商品の集約化によるコストダウンを図る 特に輸出対応商品(カステラ・豆腐など)の生産ラインを強化し、海外市場へ展開し拡大を図る |
ロジスティック機能 | 三温度帯商品(常温・冷蔵・冷凍)の 保管・出荷・物流機能を担う |
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移設後の狙い
1.SOY(豆腐)製造ライン | 健康に寄与するSOY事業としてロングライフ豆腐を基軸に、輸出も含めた市場開拓およびおからを活用しゼロエミッション化を進める |
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2.焼菓子(カステラ等)製造ライン | カステラ輸出専用ラインを構築し海外市場を拡大する。将来的にどら焼輸出などを視野に入れ菓子事業拡大を図る |
3.スイーツ製造ライン | Anna Miller’s / JOUVAUD各ブランドのEC市場に向けた商品開発・商品供給基地として構築する |
4.ギフト・EC包装ライン | ギフト包装とEC包装の集約化を図り、合理化したライン構築で効率化しコスト改善を図る |
当グループ投資金額:約12億円(予定)
稼働予定日:2023年3月上旬予定
従業員数:約80名
あのつFACTORY外観(パース図)工場全景(プレスリリースより引用)
(藤原秀行)