EY ストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)
社会課題を起点に、業界を面でカバーする
EYSCがロジスティクスのプロフェッショナルを広く募集している。同社は、荷主と物流企業の双方の視点からロジスティクスを支援する3つの組織横断チームを編成している。そのリーダーたちが、社会課題を起点とするEYのソリューションアプローチ、それを推進するコンサルタントの役割、仕事の醍醐味を語る。
平井健志 サプライチェーン&オペレーションズ パートナー
Logistics Transformation担当
前田賢二 公共・社会インフラユニット パートナー
Logistics Execution担当
田岡佑一郎 公共・社会インフラユニット アソシエイトパートナー
Logistics Industry担当
写真左から平井、前田、田岡
物流課題に切り込む3つのチーム
──今日はEYSCの3つのロジスティクスチームのリーダーに集まっていただきました。それぞれの役割をお聞かせください。
平井 私は製造業を中心とする、荷主企業の物流課題に対する改善策や物流システム全体の構造改革などに携わるLogistics Transformationチームを担当しています。
田岡 私はLogistics Industry担当として、物流産業側の目線に立ったコンサルティングを行っています。個社だけでなく業界全体を見て、荷主側との連携や、物流政策を担う行政へのアプローチ、また総合商社やITベンダーといった物流業界への新規参入企業との協力などもカバーしています。
前田 Logistics Executionを担当しています。物流は社会の公器であるとの立場から、荷主・物流企業の双方の状況を踏まえてトータルなロジスティクスの最適化を図っています。
──産業別ユニットを横断してロジスティクスチームを編成している狙いは?
前田 総合コンサルティングファームの大半はこれまで、荷主側の視点から上流の戦略を下流の物流企業に押し付けるような格好で業界に関与してきました。それでは物流の未来は拓けません。EYは社会課題解決のスタンスから、その是正に取り組んでいます。
平井 荷主側の課題を紐解いていくと、実は物流だけでなくサプライチェーン全体の問題であったり、一企業だけでなく業界全体で、あるいは社会として解決すべき問題であったりします。私たちはそこに目を向けて、ロジスティクスをキーワードに荷主・物流企業・行政の間をつなぎ、エンド・ツー・エンドでご支援することをミッションとしているわけです。
──現在のロジスティクスの課題をどのように受け止めていますか。
前田 足元では庫内作業の自動化やAI導入のPoC(概念実証)などが活発化していますが、いくら出荷周りを改善しても、その前後のドライバー不足や、コロナ禍で噴出している原材料の供給難といった課題を置き去りにしている限り、根本的解決は望めません。全体を鳥瞰する必要があります。
田岡 私たちは物流業界を取り巻く課題を6つのキーワードに整理しています。①コネクテッド:荷主と物流企業の連携、情報のつなぎ方、②オートメーション:労働力不足解消を含む自動化・省人化、③シェアリング:業界横断型の物流プラットフォーム構築、④環境:気候変動問題などへの対応、⑤サプライチェーンの複雑化:直線的な構造からネットワーク型への移行、⑥新規参入:拡大するプレイヤーへの対応と協力──の6つです。
平井 荷主から寄せられる最近の大きな相談事の一つに、物流を自社の管理下に置くか、切り離して外注化するかというジレンマがあります。その背景にあるのは、先行きが見えなくなったサプライチェーンへの危機感です。短期・中長期の視点に、物流企業側の事情も織り込んだ複合的な見地から、もう一度ゼロベースでサプライチェーンを見直す必要があります。私たちロジスティクスチームの“鳥の目”が、そこで価値を生むと自負しています。
EYが創る「つながるソリューション」
──社会課題を起点にして業界を面でカバーする支援体制ということですね。他のファームにないEYの強みは何でしょう。
田岡 やはり私たち3チームが連携して、物流を多面的に捉える体制は特徴的だと思います。製造業や流通業、運輸といった多様な領域をカバーする産業別セクターが連携して、さらにテクノロジーやファイナンス、危機管理といった機能別チームからの強力な支援を得られる。関連各省庁との官民連携に基づく政策面の動きを踏まえた提案や、異業種との民民連携もできる。
前田 EYと似たような組織を持つ総合ファームは形としてはあったとしても、実態としてはチーム間で分断されているのが通例です。もっといえば、EYが社会課題起点で問題を捉え、公共セクターにもアプローチができるのは、私たちが株主の利益最大化に縛られない、パートナーによる共同出資制のファームであるからです。
平井 その点はEYのパーパス(存在意義)に拠って立つところが大きいですね。Building a better working world(より良い社会の構築を目指して)という世界共通のパーパスを持つことで、どんな道筋であろうと1つのゴールに向かって集約していける軸足の強さがある。チーム連携が結実するゆえんです。
──DXへの対応についてはいかがでしょう。
田岡 これも業界課題、社会課題から企 画 広 告出発して、将来あるべき姿から逆算していくアプローチがEYの流儀です。テクノロジーはその手段に過ぎません。サプライチェーンは調達、製造、保管、配送といった機能が分立して成り立っています。その分断をコネクテッドなりシェアリングなりでつなぎ直す。そこでデジタル変革を起こすという流れです。
平井 それは従来型のリニアなサプライチェーンではなく、企業の壁、業種の垣根を超えた縦横無尽なつながりです。ネットワークとも呼ぶべきかもしれない。その変革をテクノロジーによって現出させます。
前田 要は仕事のやり方を根本から見直す覚悟、経営判断が必要なのだと思います。ゼロから見直さないのであれば、それは単に業務改善であり、トランスフォーメーションとはいえません。コンサルタントにもその覚悟が必要だということです。
──最後に、そうしたコンサルタントを目指す方へのメッセージを。
田岡 企業単体ではなく、業界ごと変えたい、社会を変えたいという志を持った方と共に働くことを楽しみにしています。
平井 サプライチェーンやロジスティクスには多くの制約があります。その壁を打ち破り、自分の理想とする物流を追求したい方を歓迎します。共に最適解を探していきたいですね。
前田 いくつもの仮説を立て愚直に検証する、EYはそんな純粋なコンサルタントであり続けられる数少ない場所です。一緒に頭脳で汗をかきましょう。
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