好調ヤマトと対照的な不振続く
日本郵便が6月29日発表した5月の郵便物・荷物の引受物数によると、荷物のうち宅配の「ゆうパック」は前年同月比5.5%減の7568万5000個だった。前年の水準を14カ月連続で下回った。
新型コロナウイルスの感染拡大で“巣ごもり需要”が広がりインターネット通販の利用が増加した影響で利用が大きく伸びた反動が止まっていない。
ゆうパックのうち、住宅のポストに入る小型荷物に特化し、ECの商品発送に多く使われている「ゆうパケット」は7.5%減の3366万9000個で、17カ月続けて前年水準を割り込んだ。
競合するサービス「ネコポス」を取り扱うヤマト運輸がフリーマーケット(フリマ)ユーザー向けの料金値下げに踏み切り、顧客が移っていることも響いており、ヤマトの攻勢を前に不振が続いている。
「ゆうメール」は2.1%増の2億5115万6000個。郵便物全体は1.2%減の10億2458万4000通だった。
(藤原秀行)