東急不動産がタイ・バンコク近郊で物流施設開発に参入、アジア初進出

東急不動産がタイ・バンコク近郊で物流施設開発に参入、アジア初進出

2カ所で計6棟のマルチテナント型建設、市場成長に期待

東急不動産は8月1日、シンガポールの現地子会社TOKYU LAND ASIA Pte.Ltd.(TLA)を通じ、タイの大手上場不動産デベロッパーOrigin Property Public Company Limited(オリジンプロパティ)とタイ大手上場物流事業会社JWD InfoLogistics Public Company Limitedの合弁会社Alpha Industrial Solutions Company Limitedが開発を進める2物件の物流施設開発事業に参加すると発表した。

同社がアジアで物流施設開発を手掛けるのは初めて。タイではこれまでにホテル、オフィスビルを展開しており、新たなアセットへの取り組みとなる。タイ事業で参加しているのは計4物件に達する。

ASEAN(東南アジア諸国連合)域内では国をまたいだ交通網「経済回廊」の整備が進んでおり、タイはその中でも地理的に中心に位置していることや製造業が集積していることを背景に、物流マーケットの成長が見込まれている。

今回参加する物件は、バンコク都に隣接するサムットプラカーン県、パトゥムタニ県に位置。バンコク市内への配送需要や、バンコク周辺に集積する製造業などに連携した倉庫需要の旺盛なエリア。いずれの開発プロジェクトも平屋建て倉庫3棟から成るマルチテナント型物流施設を計画している。

タイは新型コロナウィルスの感染が落ち着きを見せつつあり、海外からの人の流入が復調の兆しを見せている。タイの物流施設はコロナ下においても比較的安定したマーケット動向を示しており、東急不動産はアフターコロナでも人の流れや経済が活性化すれば、タイ物流マーケットの一層の成長につながると期待している。


開発エリア

■アルファバンナープロジェクト概要
名称:アルファバンナープロジェクト
敷地面積:約125,000㎡
賃貸面積:約80,000㎡(予定)
建物計画:倉庫
着工:2022年8月(予定)
竣工・引渡:2023年5月(予定)

■アルファランシットプロジェクト概要
名称:アルファランシットプロジェクト
敷地面積:約87,000㎡
賃貸面積:約56,000㎡(予定)
建物計画:倉庫
着工:2022年8月(予定)
竣工・引渡:2023年5月(予定)


(左から)アルファ社・タンジタプントクル ジェネラルマネージャー、アルファ社・パタンソムブーラナシンマネージングダイレクター、オリジン社・ピラポンジャルーンエクCEO、東急不動産・池田秀竜執行役員、西田恵介執行役員、TLA・小島剛マネージングダイレクター

(藤原秀行)

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