タクシーの飲食物配送許可、期限を1年延期へ

タクシーの飲食物配送許可、期限を1年延期へ

国交省、将来は撤廃も視野

国土交通省は7月27日、タクシーが弁当などの飲食物を有償で運ぶことを認めている制度を、さらに延長する方針を明らかにした。恒久的に運用可能な制度となっており、国交省は今後、期限を撤廃して継続的に運用することも視野に入れている。

今年9月末までの期限を1年伸ばすとともに、国が認めればさらに1年延長できるようにする。同日、国民からの意見を聴取するパブリックコメントを開始した。8月26日まで実施した上で、9月上旬をめどに通達を出し、10月1日にスタートしたい考え。

特例措置は新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛が広がり、旅客輸送の需要が激減したことでタクシー事業者の経営が厳しくなったため、国交省が2020年4月にスタート。タクシー事業者の新たな収益源となるほか、利用者や飲食店などからも飲食物の宅配サービスを歓迎する声が出ているため、従来は過疎地域のみに認めていたタクシーの荷物輸送を、飲食物に限って全国で認める方針を決めた。

国交省は飲食物の配送に関する条件として、原則はトランクに入れられるだけの大きさとするが、夏場に車内の冷房を利かせたり保冷ボックスに入れたりすることなどを条件に座席で運ぶことも認めている。

(藤原秀行)

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