三井物産が国内初、サプライチェーン上で製品単位の温室効果ガス排出量可視化サービス開始

三井物産が国内初、サプライチェーン上で製品単位の温室効果ガス排出量可視化サービス開始

グローバル市場で脱炭素技術・サービスの存在感発揮目指す

三井物産は8月3日、国内唯一のISO(国際標準機構)に基づくカーボンフットプリント認証機関、一般社団法人サステナブル経営推進機構(SuMPO)と共同開発したライフサイクルアセスメント手法に基づく製品単位の温室効果ガス排出量可視化サービス「LCA Plus」の提供を開始したと発表した。

三井物産は昨年5月に事業構想を公表。自動車や消費材のメーカーなど約30社と実証実験を行い、企業が自社製品の調達や輸送、生産などサプライチェーン全体における温室効果ガス排出量を可視化・算定できるサービスの確立にこぎ着けた。

「LCA Plus」は、ライフサイクル思考に基づいた製品の環境マネジメントを可能とするISO14040、ISO14044に基づく算定機能を有した国内初の製品単位のGHG排出量可視化サービス。現在、特許を出願中。メーカーなどは「LCA Plus」を使うことで自社製品のライフサイクルを通じて排出される排出量を容易に算定できるほか、サプライチェーンの温室効果ガス関連情報の収集、製品販売先への報告、自社内での温室効果ガス排出削減に向けたシミュレーションや進捗管理なども可能になる。

これまで三井物産は、企業単位・事業所単位の温室効果ガス排出量を可視化する「e-dash」を通じ、企業や自治体の排出削減を支援してきた。8月以降は「LCA Plus」を通じ、より温室効果ガス排出削減をきめ細かくサポートする構え。グローバル市場における日本の脱炭素技術・関連サービスの存在感発揮を図るとともに、関連企業とも連携しながら新規ビジネス構築を目指す。

(藤原秀行)

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