管理ソフトも提供、最大60%のオペレーションコスト削減可能と期待
高千穂交易は9月30日、インド発祥の米物流ロボットシステム開発メーカーGreyOrange(グレイオレンジ)と代理店契約を締結したと発表した。パレット搬送用モバイルロボット「Ranger Intralogistics (RILシリーズ)」とAI搭載の管理ソフトウェア「GreyMatter(グレイマター)」を組み合わせた業務効率化ソリューションのサブスクリプションサービスを提供する。
サブスクサービスは、モバイルロボットRILシリーズを中心としたハードウェア・ソフトウェアおよび保守サービスを全て対象とする。初期費用を抑えるとともにソフトウェアのアップデートやサーバー管理といった煩雑な業務を削減することで、利用開始のハードルを下げる狙いがある。今後3年間で3億円の売り上げを目指す。
RILシリーズを利用することで、これまでフォークリフトやハンドリフト作業員が人力で行っていた重量物パレットでの商品移動を、作業員に代わって自動化・省人化できると見込む。グレイマターがロボットの稼働状況をAIで分析、常に最適化する。
WMS(倉庫管理システム)やERP(基幹システム)と連携し、業務の最適化・効率化を実現。ロボットの安定した稼働を果たし、人とも円滑に協働できるようにすることで最大60%のオペレーションコスト削減が期待できるとみている。
【特長】
■管理ソフトウェア「GreyMatter(TM)」
・高度なAI分析により業務の最適化を実現(在庫状況、搬送ルート、人員、機器の種類等)
・既存のWMS、ERPとのAPI連携が可能
・物流作業で発生する様々な工程に対応可能(入庫、保管、ピッキング、梱包、仕分け、出庫 etc)
・入庫から出庫までのプロセスを一括管理でき、管理画面上でリアルタイムに状況表示
・在庫情報とオーダー情報をインポートすることでロボットの自動運行が可能
・高い拡張性と柔軟性(GreyOrange社の他の物流ロボットや他社の物流ロボットの管理、制御可能)
・サブスクリプション対応による導入コスト軽減(保守費用含む)
■パレット搬送用モバイルロボット「RILシリーズ」
・自動走行を可能にするSLAMによる高い安全性
・24時間365日稼働可能、0°C~50°Cの環境下での使用可能
・ゼロタッチ導入により短時間での導入が可能(床面、壁などへの工事不要)
・高い拡張性と柔軟性(バーチャルマップで簡単に稼働状況(レイアウトやロボット数)の変更可能)
・安全面への配慮(360度の周囲確認で人間または障害物を検出し自動的に自走コースを調整)
・グローバル安全規格(EN1525およびANSI B56.5-2012)に準拠
・フォークリフト型のRIL-Hは高さ制御も可能なため、パレットラックやネステナーにも積載可能
・サブスクリプション対応による導入コスト軽減(保守費用含む)
【仕様】
(藤原秀行)※写真はいずれも高千穂交易提供