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【独自】上場物流企業、4割が通期業績予想を上方修正

【独自】上場物流企業、4割が通期業績予想を上方修正

円安や海上・航空運賃高止まりが追い風、一部は燃料費や電気代上昇で引き下げも

3月を決算期に設定している上場物流企業のうち、通期(2023年3月期)の連結業績予想を、22年9月中間決算のタイミングに合わせて上方修正した割合が4割に達したことが、ロジビズ・オンラインの集計で明らかになった。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けた国際物流の混乱に伴う海上・航空運賃の高騰が完全には解消されず、上半期も高止まりが残ったことや、急速な円安進行でドル建て運賃が膨らんだことなどが追い風となった。特に海運業や国際物流を手掛ける倉庫業で予想値を引き上げる動きが目立った。

ただ、海上・航空運賃の高騰は今後、正常化していくと見込まれている上、インフレで主要各国の金融当局が利上げに踏み切り、世界的に景気減速の懸念が強まっている。物流業界にとっても先行きは予断を許さない状況だ。

対象は東京証券取引所と名古屋証券取引所に上場し、証券取引所が物流関係の業種に分類している69社のうち、通期予想を開示していないか、まだ開示していなかった3社を除いた66社。

期初の予想から売上高を引き上げたのは42.4%の28社、本業のもうけを示す営業利益を引き上げたのは39.4%の26社だった。

業種別では、陸運業28社のうち、上方修正は売上高が7社、営業利益が3社。一方、海運業10社は売上高、営業利益ともに6社が予想を引き上げた。倉庫・運輸関連業28社は売上高で15社、営業利益は17社が上方修正した。

日本郵船は業績の動向について、定期船事業のコンテナ船部門で「下期も輸送需要の減退による運賃市況の下落が継続することを想定する」と説明。商船三井も「ケープサイズの市況は、豪州・ブラジルからの堅調な鉄鉱石出荷により底堅く推移すると見込んでいる。ただし、各国の新型コロナウイルスの検疫緩和・撤廃による船腹稼働率の上昇に起因する船腹需給の緩みによって、前年度のような高騰はないと見込んでいる」と指摘するなど、下半期以降の物流需要や市況については慎重な見方が出ている。

一方、通期業績予想を下方修正したのは売上高が3社(4.5%)、営業利益が4社(6.1%)だった。燃料や電気代の上昇が響いたことなどを理由に挙げている。

(藤原秀行)

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