伊藤忠と独自動車部品大手ZF、商用EVの電池再利用で連携

伊藤忠と独自動車部品大手ZF、商用EVの電池再利用で連携

脱炭素化のニーズに対応、物流企業への最適利用方法アドバイスも

伊藤忠商事は12月20日、ドイツの自動車部品大手ZFの日本法人ZF Japan(ゼット・エフ・ジャパン)と、電気自動車(EV)用電池の再利用など新たなビジネスの創出に向け連携すると発表した。

合弁会社設立を含む共同事業化を検討することで合意、覚書を締結した。

ZF Japanは伊藤忠と協力し、ラストワンマイル配達に適したローリングシャシー(小型EV商用車用シャシー)を独自に開発して他の自動車メーカーなどに提供。製造したEVは物流会社などに販売してもらう。

シャシーに搭載しているリチウムイオン電池は数年間使った後、両社が回収して再生可能エネルギーで生み出した電力をためる電池などに再利用するとともに、使い終わった後も電池材料として販売することを想定している。

両社は併せて、独自開発したシャシーを使ったEVから走行データを収集・分析し、EVを運行している物流企業などに最適な利用方法をアドバイスすることなども念頭に置いている。物流業界などの脱炭素化のニーズを着実に捉えていきたい考えだ。


ZF本社のHolger Klein新CEO(最高経営責任者、23年1月~。後列中央)、Wolf-Henning Scheider現CEO(後列中央右)の訪日に合わせ、伊藤忠商事の安部泰宏電力・環境ソリューション部門長(前列左)とZF Japanの多田直純社長(前列右)が覚書に署名(プレスリリースより引用)

(藤原秀行)

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