オンサイトPPAとオフサイトPPAを一体化、年間230tのCO2排出削減見込む
ブラザー工業は1月23日、中部電力ミライズと連携し、ブラザーの物流倉庫「港第1倉庫」(名古屋市港区)で太陽光発電を開始すると発表した。
両社で「オンサイト・オフサイト複合型PPAサービス」の導入に関する契約を締結した。施設所有者が敷地や屋根などのスペースを発電設備の設置場所として提供し、発電事業者が運用・保守を担いながら現地で生み出した電力を施設利用者へ供給する「オンサイトPPA」と、電力の需要場所から離れた土地に再生可能エネルギーの発電所を所有する発電事業者が、発電所で生み出した電力を需要家が所有する遠隔の需要場所に供給する「オフサイトPPA」を一体化したサービスは、中部エリアで初となる。
港第1倉庫で発電し倉庫で使った余剰分を本社地区に供給して活用
ブラザーは、中部電力ミライズのオンサイトPPAサービスを通じて、港第1倉庫の屋上に太陽光発電設備(パネル出力合計約600kW、年間発電量60万kWh)を導入。2023年2月に運転を開始する予定。稼働開始以降、ブラザーは発電した電気を同倉庫で使用するとともに、同倉庫の使用電力量を上回り余剰となった電気は、中部電力ミライズのオフサイトPPAサービスにより、ブラザー本社地区(名古屋市瑞穂区)に供給される。本社地区に供給された電気は「ブラザーミュージアム」で活用するほか、一部は本社ビルでも使用する。
今回の取り組みにより、港第1倉庫の屋上の全面に設置された太陽光発電設備で得られた電気を余すことなく利用できるため、再生可能エネルギーを最大限活用することが可能。ブラザーは年間で約230tのCO2排出削減を実現できるとみている。
港第1倉庫の外観
港第1倉庫の屋上に設置された太陽光パネル
(藤原秀行)※写真はプレスリリースより引用