荷物の出し入れから運搬まで全自動化を実現と説明
工場・倉庫のスマート化事業を手掛けるスタートアップのIndustry Alpha（Industry α、東京都文京区本郷）は1月31日、新たなAMR（自律移動ロボット）「Akatsuki（アカツキ）」を開発したと発表した。
商品の搬送だけにとどまらず、ピッキング商品の棚の出し入れなどを自動で行い、ユーザーの現場作業省人化に大きく寄与できると見込む。
現在広く使われだしている、棚の前に移動して荷物を搬送するピッキングアシストタイプのAMRは、荷物を自動で出し入れすることはできず、人が荷物の出し入れを行い、AMRが荷物の搬送を担っている。
また、他のピッキングアシストロボットを導入するためには、棚のカスタマイズが必要で手間を要することもあり、ハードルになっていた。
そうした悩みを解決することを目指し、既存の棚でも出し入れすることが可能なAkatsukiの開発に踏み切った。
製品概要
Akatsukiは自律的にAMRが棚まで移動し、棚の中の対象物を掴み、搬送した後、搬送先へ対象物を配置する。対象物の高さに合わせてAMRが縦方向へ、移載機構が前後方向に伸縮することで調節するため、専用の荷物や専用の棚を作成するといったカスタマイズが不要。
折り畳みコンテナや、段ボール箱などの出し入れにも対応できる。
同社はアームロボットと組み合わせることでピッキング作業を全自動化できると説明。同社の群制御モジュールを活用することで、発生したピッキングオーダーを基に、複数台のAMRの最適経路を算出、荷物の出し入れから運送までを実行する。大幅な人件費削減につながると見込んでいる。
（藤原秀行）※写真はいずれもIndustry Alpha提供
