フランス船級協会ビューローベリタスから
商船三井は2月2日、自社で開発・実証したサイバーセキュリティ対策を施した船舶ネットワークの基本設計に関し、フランス船級協会ビューローベリタスから、国際船級協会連合(IACS)が発行する船舶のサイバーセキュリティに関する統一規則(Unified Requirement、UR)E26「Cyber resilience of ships」への適合性について、設計基本承認(Approval in Principle、AiP)を取得したと発表した。
UR E26に関するAiPの取得は世界で初めてという。船舶のサイバーセキュリティ向上を図り、安全運航の向上と安全な海上のDX実現を積極的に推進していきたい考え。
AiP証書授与式に臨んだ商船三井の山口誠執行役員チーフテクニカルオフィサー技術革新本部長(左)とビューローベリタスのアレクサンダー・グレッグ-スミス極東総支配人(商船三井提供)
UR E26は、2024年1月1日以降に建造契約が結ばれる船舶に対して適用される強制要件。船舶の設計から運用寿命までの間、運航に関する舶用機器と船上PCなどのIT関連機器の両方を船舶のネットワークへ安全に統合することを目的にしている。
舶用機器メーカー、造船所、船主などの各関係者がそれぞれの立場で設計・開発・実装・運用などの各段階でサイバーセキュリティ対策を適切に組み込むよう規定している。
(藤原秀行)