スマートバリューとウイングアーク1stが資本・業務提携、行政デジタル化やモビリティ管理効率化などで協力へ

スマートバリューとウイングアーク1stが資本・業務提携、行政デジタル化やモビリティ管理効率化などで協力へ

新規サービス開発など想定

地方自治体向け情報システムや自動車用の安全運転支援機器などを手掛けるスマートバリューと帳票・文書管理のソフトウエアなどを展開しているウイングアーク1stは2月14日、資本・業務提携すると発表した。

スマートバリューが実施する第三者割当増資をウイングアーク1stが3月2日付で引き受ける。

具体的には、第三者割当増資でウイングアーク1stに対し、スマートバリューの発行済み普通株式の4.16%(昨年12月末時点、スマートバリューの自己株式保有分除く)に相当する分を割り当てる。併せて、ウイングアーク1stの持ち株比率が8%になるよう、市場外買い付けを通じてスマートバリューの渋谷順社長らから普通株式を取得する。

両社は今年1月、北九州市の行政手続きオンライン化に関する実証実験を共同でスタート。スマートバリューが神戸市で進める、業績手続きのデジタル化などを図る「スマートシティプロジェクト」でもデータ連携領域などで協業を予定している。

さらに、モビリティ領域でも車両走行データの活用に関して検討を進めている。

スマートバリューが持つ地方自治体との協力関係と、ウイングアーク1stが保有するデータ活用の専門的な知識や経験を組み合わせ、行政デジタル化を後押しする新サービスの開発などを図る。

スマートバリューはウイングアーク1stから資金を調達し、システム開発の事業基盤を強化したい考え。

ウイングアーク1stは運送事業者や車載機器メーカーなどの企業・団体が出資した「traevo」に参加、運送事業者の業務効率化支援にも注力している。

業務提携の内容
(1) 行政手続きデジタル化領域の事業開発
 ・地方公共団体向けinvoiceAgent(注)の事業開発 
 ・公共領域におけるクラウドサービスの共同事業開発

(2) スマートシティおよびモビリティ領域の事業開発
  スマートシティに関する領域、モビリティ領域に関する共同事業開発およびそれぞれの新規サービス開発、既存ソフトウェア製品・サービス(クラウド、SaaS等)のスケールアップ

  (3) 新規ビジネスの開発および既存事業のスケールアップ
   それぞれの新規サービス開発および、それぞれの既存ソフトウェア製品・サービス
   (クラウド、SaaS等)の機能強化を含めた事業のスケールアップ

  (4) その他ビジネス支援
   人材交流および営業開拓先の紹介を含め、相互にビジネス上の支援を行うことの検討

(藤原秀行)

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