【現地取材】アスクル、東京・江戸川の東日本基幹物流拠点を公開

【現地取材】アスクル、東京・江戸川の東日本基幹物流拠点を公開

大型自動倉庫導入し25万超のケース格納可能、「ロングテール」商品も迅速出荷

アスクルは3月9日、東京都江戸川区臨海町で2022年11月に稼働を開始した東日本の基幹物流拠点「ASKUL東京DC(ディストリビューションセンター)」をメディアに公開した。

地上5階建て、延床面積は5万6255㎡。日本自動車ターミナルが「葛西トラックターミナル」内でアスクル向けBTS型物流施設として開発した物件を1棟借りしている。国内ではアスクルとしては10カ所目の物流拠点で、出荷能力は年間650億円規模を計画している。


東京DCの外観(アスクル提供)

主力のBtoBやBtoCの通販は今後も取り扱い量の伸びを見込んでいる上、物流現場の人手不足も考慮し、最先端の自動化・省力化機器を積極的に活用しているほか、拠点内の空間利用効率を高めていることが特徴。設備投資額は105億円に上る。

現行の中期経営計画で打ち出している「強みの高速物流を進化させロングテールも『明日来る』へ」の実現に貢献できるよう、東京DCは多品種を在庫し、繁忙期でも迅速に安定して入出荷をこなせる機能を確立していきたい考えだ。

高度自動化で自動梱包は商品の約8割で対応するなど、スピード出荷を実現。初の試みとして、4~5階部分を貫いてワンフロアとした上で最大の高さまで利用できる大型の自動倉庫を設置。約25.7万ケースを収納できるようにしている。

賃借面積が似ている横浜市の「ASKUL Logi PARK横浜」(と同面積当たりの比較では、保管高率が1.5倍、在庫アイテム数は2.6倍を想定している。


ケース自動倉庫


スパイラルコンベア。省スペースを果たしながら上下フロアの商品搬送が可能

商品を仕分ける工程では、シャトルシステムを採用し、同一方面の荷物の重さや大きさの順番に出庫する仕組みを実現。配送方面別に手作業で仕分けていたり、荷物の重さや大きさで積み付けし直したりしていた作業を大幅に減らせるという。


コンベアは空中を通し、空間利用効率を高めている


パレット自動倉庫。最大1380パレットを保管できる


シャトルシステム


紙袋の自動仕分けソーター

(藤原秀行)

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