セブン-イレブンの弁当・総菜担うメーカー139工場、衛生・品質管理業務にカミナシのノーコードソフトを採用

セブン-イレブンの弁当・総菜担うメーカー139工場、衛生・品質管理業務にカミナシのノーコードソフトを採用

状況可視化し確認漏れ回避など効果、外国人従業員も母国語で操作可能

工場や店舗などの現場作業効率化とペーパーレス化をノーコードで実現できるソフトウエア「カミナシ」を手掛けるカミナシは3月22日、新たにセブン-イレブン・ジャパン向け弁当・総菜の製造を担うメーカー各社の計139工場が、衛生・品質管理業務に「カミナシ」を採用したと発表した。

セブンと加工食品メーカー各社で組織している団体「日本デリカフーズ協同組合」(NDF)、カミナシの3者が連携し、2020年4月に「カミナシ」採用の取り組みを開始。順次、工場で導入してきた。タブレット端末上で、衛生・品質管理のチェック事項などを随時確認できるようになり、業務負荷の低減につながっている。

「カミナシ」はプログラミングの知識が不要で、マウスを使い項目をドラッグ&ドロップすれば各現場に即した内容の業務管理アプリを構築できるノーコードツール。セブンは工場でITに詳しい人材が数多くいなくても「カミナシ」をすぐに導入、現場で利用を始められる点を評価した。


「カミナシ」利用のイメージ(カミナシ提供)

セブンは2月末時点で国内にコンビニ2万1402店舗を展開。主力商品の弁当や総菜、サンドイッチなどオリジナルの日配品はセブン-イレブンが提携する全国のメーカー63社・176工場が製造・供給を担っている。鮮度が短いため、製造から提供まで高レベルの衛生・品質管理が不可欠となっており、セブンとNDFで日々取り組みを進めている。

従来、工場の衛生・品質管理は紙ベースの書類を使うことがまだ一般的なため、セブンの商品を担う各工場でも書類の作成や管理、回収などが煩雑になりがちで、業務が形骸化する恐れもあった。外国人従業員の採用が広がり、日本語以外への対応を迫られるケースも増えている。

「カミナシ」を利用することで、衛生・品質管理業務の進捗・実行状況を可視化できる上、各工場の状況を一括して把握できるようになり、点検・記録漏れを回避するなど、現場の衛生・品質管理レベルの向上につながっているという。

「カミナシ」で作成したアプリは多言語翻訳機能を備えているため、外国人従業員がタブレット端末から母国語で内容を理解しながら作業を進められるようになり、人材活躍の促進でも効果が生まれている。

セブンはNDF加盟の各工場に「カミナシ」の採用を推奨しており、今後も利用を働き掛けていく構え。カミナシも物流を含めた幅広い現場で利用をアピールしていきたい考えだ。

(藤原秀行)

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事