海上・航空輸送のスケジュール検索や概算費用の即時算出など可能に
日新は3月27日、2021年に運営をスタートしたデジタルフォワーディングサービス「Forward ONE」を全面的にリニューアルし、同日サービス提供を開始したと発表した。
「Forward ONE」は顧客とフォワーダーの間で行われる「国際輸送費の算出、本船スケジュール・輸送スペースの確認、ブッキング依頼、書類のやり取り、船積み作業の進捗管理、本船のトラッキング」といった一連の過程を、オンラインサイト上で一貫して済ませることが可能。多岐にわたる関係者の業務効率化・負担低減を実現できると見込む。
当初は見積もりなどの機能の提供を先行して開始しており、顧客からの要望が多いことなどを踏まえ、さらに機能を拡充する。
リニューアル版の第1弾として、日新が提供する海上・航空輸送のスケジュール検索や、海外費用を含めた概算費用の即時算出、輸送スペースの確認、ブッキング依頼を可能にしている。
新型コロナウイルスの感染拡大やロシアのウクライナ侵攻などに伴う海上・航空輸送の混乱で、フォワーダー側が海外側の物流費用確認に時間を要するケースが多く見られ、荷主企業や物流事業者が費用を把握するのに時間を要することがあった。
「Forward ONE」は日新が保有する各運賃や国内外の費用、スケジュール情報を連携・活用することで、速やかに概算物流費や日新が提供する輸送スケジュールを確認できる。リニューアル版は見積り・スケジュール検索などの操作画面を全面的に刷新し、使い勝手の改善に努めている。
日新は第1弾のリリース以降も二次開発を進めており、23年度中に順次提供を開始する予定。具体的には、「船積み作業の進捗管理、本船動静・リアルタイムトラッキング、貨物保険機能やCo2概算排出量の確認」 などの機能を想定している。
「Forward ONE」の各種画面
「Forward ONE」の開発ロードマップ
併せて、各パートナー企業との共創、新機能の開発も展開しており、今春以降の二次開発では、貨物保険機能で損害保険ジャパンが手掛ける「MARINE My Page」の保険費用の見積り算出・付保機能と連携させることを予定している。
また、STANDAGE(スタンデージ)が提供するデジタル貿易プラットフォーム「デジトラッド」での国際物流費用の検索機能との連携も計画している。
(藤原秀行)※いずれも日新提供