AnyMind GroupのD2C物流管理システム「AnyLogi」、海外配送自動化機能の提供開始

AnyMind GroupのD2C物流管理システム「AnyLogi」、海外配送自動化機能の提供開始

越境EC支援を強化

メーカーが消費者に直接販売する「D2C」のワンストップサービスを手掛けるAnyMind Group(エニーマインドグループ)は4月19日、運営している物流管理システム「AnyLogi」で、海外配送に必要な送り状・インボイス発行、集荷手配が自動でできる新機能「海外配送自動化」の提供を新たに開始すると発表した。

新機能はAnyLogiが自動連携できるShopifyやShopeeなどのECカートやモールより配送先情報を取得し、配送時間と料金の観点で最適な配送会社の候補を複数提案するのに加え、配送会社の送り状とインボイスを発行し、管理画面上で集荷手配を行うことが可能。海外消費者からの返品リクエストに応じて、現地消費者の自宅までの集荷手配と着払い対応も実装する予定。

現在、世界の越境市場は右肩上がりに成長を続けており、ZION Market Researchの調査によれば、2027年には4兆4195億ドル(約570兆円)にまで拡大する見込みという。また、経済産業省によるEC市場調査では、特に日本商品の人気は高く、米国や中国の消費者から高い評価を得ている。

一方、越境EC物流は国や商材によって最適な配送会社を見つけることや、配送料金と時間をタイムリーに知ることが難しく、返品対応にも複数のプロセスを経る必要があるという課題を抱えている。返品は集荷手配が難しく、発送された商品の追跡や到着確認に時間を要し、非常に複雑なプロセスとなっていることも問題。

同社は海外進出や新規販売ルート開拓を目指すブランド企業や小売企業、越境EC物流の配送代行サービスを提供している物流事業者向けに、新機能を提供、越境ECの安定した成長を支えていきたい考え。

世界中のさまざまな配送キャリアとシステム連携することにより、配送サービスの配送プランを到着予想日と配送料の観点で比較し、最も効率的な配送手法を選択することができる。また、ShopifyやShopeeなどのECカートやモールからの配送先情報の自動取得により、配送会社ごとに異なるソフトウェアを使用する必要がなくなり、作業時間を短縮し、AnyLogiの管理画面だけで、複数の運送会社の送り状やインボイスを発行することが可能になる。

これまでは、各配送会社のウェブサイトや電話で集荷依頼をする必要があったが、AnyLogiの管理画面上から、複数の配送サービスに対して集荷を依頼できるようになる。既存の倉庫を利用しながら、ソフトウェアだけを使用することにも対応。AnyMindの提携倉庫を利用する選択肢も準備している。

返品の自動化サービスも実装する予定で、顧客の返品手続きを簡素化し、顧客満足度とCVR(コンバージョンレート)の向上が期待できるとみている。

(藤原秀行)※いずれもAnyMind提供

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