5月から380店舗に導入へ
イオングループのイオンリテールは4月20日、独自開発した需要予測・発注システム「AIオーダー」を5月13日に「イオン」「イオンスタイル」など約380店舗に導入すると発表した。
対象店舗は関東・北陸信越・東海・近畿・中四国の各エリアに位置し、当初は約1000品目からスタートする。
新システムは客数と商品の需要予測を基に最適な発注数を提示する。正確な発注数を自動で割り出し、発注時間を平均で5割削減できると見込む。
併せて、予測精度もAIによる客数予測や過去の販売実績にプラスして曜日・価格・気温・プロモーションなどを機械学習させることで、既存システムと比べ精度を最大40％改善するという。
イオンリテールは、新システムは気温の変化などによる突発的な品切れを減らす効果に加え、過剰発注を防ぐことで平均3割の在庫削減にもつながっていると説明。発注数が適量になることで入荷整理や品出しをはじめ、在庫管理、値引き、発注修正などあらゆる業務負荷が減り、飛躍的な生産性向上につながると強調している。
対象を単純作業から、接客や売場整理といったサービス向上の業務へとシフトしていく方針。
【「AIオーダー」の概要】
スケジュール：2023年5月13日（土）
展開店舗：「イオン」「イオンスタイル」など 約380店舗
導入部門：日配品（練り物・豆腐・パン・デザート・生菓子など）から開始
順次、上記以外の食品、衣料、暮らしの品などにも拡大予定
対象品目数：約1000品目から順次拡大
【「AIオーダー」の仕組み】
曜日や行事、商品価格といった「要因」ごとの「販売数」をAIが学習し、日ごとの販売数をより正確に予測。特売時や気候により販売数が変動する商品について、適時・適量で発注することが可能になり、突発的な品切れを防ぐ。
また、新システムは既存の発注システムに埋め込む形で設計。新たに使い方の教育を必要とせず、投資コストも抑え、全店への導入を容易にしている。
＜発注システムの比較図＞
（イメージ）
（藤原秀行）※いずれもプレスリリースより引用
