ブロックチェーン技術で温室効果ガス排出削減の価値取引を管理
近鉄エクスプレスは4月21日、英石油大手シェルの航空燃料部門シェル・アビエーションと連携し、貨物輸送に伴う温室効果ガスの排出削減に取り組むオランダの国際的NPO団体「Smart Freight Centre(スマート・フレイト・センター)」が開発している、環境負荷が低い持続可能な航空燃料「SAF」の利用促進の枠組み「マルチモーダル・ブック&クレーム・ガイドライン」の実効性を検証するプログラムをスタートしたと発表した。
プログラムの実施に際し、近鉄エクスプレスはシェルがブロックチェーン技術を基に開発したシステム「Avelia(アヴェリア)」を活用する。
Aveliaは、SAFの持つ温室効果ガス削減の環境価値を証券化し、物流事業者らが購入することで、実際にSAFを使わなくても温室効果ガスの排出を削減できたとみなせるようにする「ブック&クレーム」を普及させるために利用。多岐にわたる関係者の環境価値に対する需要を把握し、実際に取得した環境価値の量を管理することで、それぞれのフォワーダーや航空会社、荷主企業がどの程度排出削減できたかを正確に管理する。
プログラムを通じ、スマート・フレイト・センターの枠組みが適切に機能するかどうかを確認したい考え。
(藤原秀行)