三菱商事が脱炭素促進の「気候変動テック」投資ファンド組成、日本郵船など出資

三菱商事が脱炭素促進の「気候変動テック」投資ファンド組成、日本郵船など出資

運用規模1300億円目指す

三菱商事は5月2日、三菱UFJ銀行、韓国のプライベートエクイティ(PE、未公開株)ファンドPavilion Private Equity(パビリオン・プライベート・エクイティ)と連携し、脱炭素に資する先進的な技術「気候変動テック」を持つ企業を主な投資対象とする新たなファンド「Marunouchi Climate Tech Growth Fund L.P.」(丸の内クライメート・テック・グロース・ファンド)を組成したと発表した。

新ファンドは3社が共同で設立した「丸の内イノベーションパートナーズ」(MIP)が運用を担う。

海外投資家向け関連エンティティ(組織など)を含め、投資家各社から4億ドル(約520億円)の出資コミットを預かり第1次募集を完了した。最終的には8億~10億ドル(約1000億~1300億円)規模まで拡大することを目指す。

日本郵船は同日、新ファンドに出資すると発表した。

三菱商事と三菱UFJ銀行は新ファンドによる気候テック関連企業への成長投資を通じて、各企業が有する先端技術の商業化・スケール化や技術導入の促進を図り、投資先企業の企業価値を高めると同時に、カーボンニュートラル社会実現に向けた脱炭素化を後押しすることを念頭に置いている。

併せて、メーンスポンサーの三菱商事グループの産業知見、事業ネットワーク、総合力を活用するとともに、ファンドに参画する戦略的投資家ともタッグを組み、優良な投資機会の開拓と投資先企業の成長支援を強化する。


ファンドの概要(プレスリリースより引用)

【MIPの概要】
商号
丸の内イノベーションパートナーズ株式会社
代表者
代表取締役CEO 三好一郎
運営ファンド
Marunouchi Climate Tech Growth Fund L.P.
資本金
1億5千万円
株主構成
三菱商事株式会社 90.1%
Pavilion Private Equity Co., Ltd. 5.0%
株式会社三菱UFJ銀行 4.9%
主な事業内容
投資事業組合の管理・運用業務

【本ファンドの概要】
名称
Marunouchi Climate Tech Growth Fund L.P.
設立時期
2023年4月
出資約束金総額※
設立当初400百万米ドル、目標額800~1,000百万米ドル
ジェネラル・パートナー (GP)
丸の内イノベーションパートナーズ株式会社
※海外投資家向け関連エンティティ含む

(藤原秀行)

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