ニチレイグループ、千葉・船橋の製造・物流拠点で電力由来CO2排出量ゼロへ

ニチレイグループ、千葉・船橋の製造・物流拠点で電力由来CO2排出量ゼロへ

太陽光発電活用、「グリーン電力証書」なども並行

ニチレイは5月15日、グループ重要事項(マテリアリティ)の1つに掲げている「気候変動への取り組み」の一環として、ニチレイグループの主要事業所が集積する千葉県船橋市日の出エリアで電力由来のCO2排出量ゼロに取り組むと発表した。

2050年のカーボンニュートラル実現に向け、ニチレイは30年度のグループ目標(KPI)として15年度実績比でCO2排出量(国内Scope1、2対象)50%削減を設定。その目標達成のため、食品工場や物流センターなどで再生可能エネルギーの活用が急務になっている。

ニチレイグループ最大拠点の船橋市日の出エリアは、発売以来22年連続売り上げ首位の「本格炒め炒飯」をはじめとする米飯類を1日約200t製造するニチレイフーズ船橋工場、国内最大級の保管設備能力約10万tに上るロジスティクス・ネットワーク船橋物流センターが隣接。電力使用量の合計はグループ全体の約1割を占めている。

これまでにも拠点隣接のメリットを生かして生産と物流の一体化によるCO2排出抑制効果を実現してきた。環境負荷をさらに低減するため、取り組みを強化する。

具体的には、今年6月の発電開始を目指し、船橋物流センターの屋上に太陽光パネルを設置。併せて、船橋場は20年3月からグリーン電力証書を活用し、「本格炒め炒飯」製造時の電力は全てグリーン電力で賄っている。他にも「FIT非化石証書」やオフサイトPPA(第三者所有の太陽光発電設備で電力を生み出す)なども活用していく。

今後も事業所屋上への太陽光パネル設置やEV(電気自動車)トラックの導入などを通じて、グループ全体で環境負荷の低減に取り組み、持続可能な社会の実現を目指す。

(藤原秀行)

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