置き配バッグとスマホアプリで宅配再配達を削減
東京急行電鉄は3月22日、スタートアップ企業のビジネス展開を支援する 「東急アクセラレートプログラム2018」で物流システムを手掛けるYper(イーパー、東京・渋谷区)が優秀賞を獲得したと発表した。
今年度で4期目となる同プログラムでは対象事業をホテル・ホステル、物流・倉庫、建設、カード・ポイント・ペイメント、教育・カルチャーを追加した15領域に拡大。公募を年1回から毎月に切り替えて質・量・スピードをレベルアップさせた。同19日時点で153件の応募があり、東急グループ16社と共同事業化の検討を行っている。
「東急アクセラレートプログラム2018」Demo Day授賞式の様子
Yperは置き配バッグとスマートフォンアプリを使った物流システム「OKIPPA(オキッパ)」で宅配貨物の再配達率削減に取り組む。専用のバッグを玄関前につり下げるだけで不在でも荷物が受け取れるほか、オートロックマンション向けに荷物の配送伝票番号を照合することで配送員らがよりセキュリティーが高い状態でエントランスを解錠できるシステムを開発している。
OKIPPAの利用イメージ(Yper提供)
集合住宅オーナー向けのソリューションメニューの一つとしてOKKIPAを提案することで、不在再配達問題とオーナーの課題解決に取り組む。特定エリアで実証実験を行い、この結果を踏まえて今後のサービス化を検討。またOKIPPAアプリとのデータ連携による迅速なサービス提案の可能性、スマートロックやIPカメラとの組み合わせで新しい宅配の在り方も継続して検証する。
(鳥羽俊一)