宅配再配達削減へ「置き配」普及促進の官民検討会が初会合

宅配再配達削減へ「置き配」普及促進の官民検討会が初会合

6月末めどに事例集や課題整理を公表

政府は3月25日、東京・霞が関の経済産業省内で、宅配便の再配達削減に向け、住宅の玄関先や水道・ガスのメーターボックスなどユーザーが指定した場所に荷物を届ける「置き配」の普及促進策を協議するため、宅配事業者やインターネット通販事業者らが参加した官民検討会の初会合を開いた。

今年6月末をめどに事例集や課題整理を取りまとめて公表、導入促進を図る予定。


経産省内で開かれた初会合

検討会はeコマースを手掛けているアマゾンジャパン、楽天、アスクル、ZOZO、オルビス、ファンケルの各社と宅配を展開している日本郵便、佐川急便、丸和運輸機関の担当者が参加。置き配専用バッグ「OKIPPA(オキッパ)」を提供しているベンチャーのYper、住宅用宅配ポストなどを手掛けているナスタ、東京海上日動火災保険も名を連ねている。

行政側は国土交通、経済産業、環境の3省から担当者が出席。日本通信販売協会もオブザーバーとして加わっている。

会合の冒頭、国交省の山田輝希物流政策課長は「置き配を始めるに当たって実務上ないしは制度上の課題や悩み事があるとの声が寄せられている。再配達自体はユーザーにとって何の付加価値もないものであり、なるべく抑えるようにしたい」と強調。

「置き配は1つの有力な方法と考えている。置き配を制度化して義務にしようとかこういうもの以外は認めないとか、そういうことを今の時点では考えていない。多様な受け取り方法の一環としてうまく普及させていくための方策を共有したい」と説明した。

経産省の伊奈友子物流企画室長は「宅配事業とEC事業の生産性向上に取り組むためには必ず両者の協力が欠かせないと思っている。消費者にとって何かをがまんするということではなく、いかに利便性を上げていくかが普及させていく上で大きなポイントになってくる」と述べ、活発な議論に期待を示した。


あいさつする山田課長

活発な議論へ協力を要請する伊奈室長

会合では、18年に官民で計4回開催した「宅配事業とEC事業の生産性向上連絡会」の検討内容をあらためて報告。ユーザーの多様な受け取り方法の導入推進などを打ち出したことが示された。

日本郵便が昨年、Yperと共同で実施した専用バッグを用いた置き配の実証実験結果を説明。再配達削減へ一定の効果が認められたとする一方、置き配への認知度向上や盗難リスク低減、利用可能な場所の拡大といった課題も指摘した。

4月末から5月中旬ごろに開催予定の第2回会合では、引き続き事業者が取り組みなどについてプレゼンテーションするほか、普及に向けた課題の整理や対応の方向性を討議する予定。

(藤原秀行)

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