最小要員と出荷納期保証を両立するオペレーションを実現
キムラユニティーは5月30日、物流現場で入出庫作業の最適な時間管理を実現するためのシステムに関する特許を取得したと発表した。
特許概要
特許番号 7239652
発明の名称 出庫管理装置
特許取得日 2023年3月6日
物流現場は主に過去の実績に基づき作業計画を立てているが、日々作業する量と種類が変わる中、計画通りに作業を行うのは非常に困難なのが実情。
現場は人員を多めに配置し、納期を保証しようとするものの、物流コストが増加してしまうといったマイナス面があり、物流現場で要員管理・納期管理は長年の課題だった。
同社は課題の解決を目指し、「ミニマム要員と出荷納期保証を両立するオペレーションの実現」をコンセプトとして設定し、システムを開発した。システムの最適な必要作業時間を算出するロジックと、顧客が使っている既存のシステムを連携することで、日々作業する量と種類が変わる中でも、人の動きを効率化する作業指示の作り込みと、作業指示に合わせた最適な物流機器設備の制御を行うことが可能になるとみている。
その上で、システムは当日の納期を保証するための最適な人の配置と、これまで以上に精度の高い作業計画を立てることができるという。
また、精度の高い作業計画に基づき、リアルタイムで進度管理を行うことにより、今どのくらい工数が足りていないのかを見える化し、納期を保証しながら常に最小人数でのオペレーションを可能にするとみている。
[本システムが導く現場の進化]
・導入前 「過去の実績に基づいて、作業計画を策定」
→「1作業ごとに、必要作業時間を算出し、当日の作業の量・種類と掛け合わせて、 精度の高い作業計画を策定することが可能」
・導入前 「納期を間に合わせるために、初めから、人員を多めに配置」
→「あらかじめ、必要人員が分かるので、必要な時に、必要な人員だけを配置することが可能」
・導入前 「作業の進み・遅れが見えないので、現場のカン・コツで現場運営を実施」
→「進み・遅れが見える化されることで、誰でも的確な現場運営を行うことが可能」
[システム概要図]
(プレスリリースより引用)
新システムは物流現場の作業をより細かく分解し、1つ1つの作業に必要となる時間を積み上げることで精度の高い作業時間の算出を実現している。これまでに、 国内・海外の主要顧客の部品センター3カ所に導入した。
(藤原秀行)