建材サンプルのマーケットプレイス「Material Bank Japan」、配送削減など建築・デザイン業界の環境対策促進するレポート提供へ

建材サンプルのマーケットプレイス「Material Bank Japan」、配送削減など建築・デザイン業界の環境対策促進するレポート提供へ

廃棄問題などの可視化・改善後押し目指す

建材サンプルを取り扱う米国発のマーケットプレイス「Material Bank(マテリアルバンク)」を日本で事業展開しているDesignFuture Japan(デザイン・フューチャー・ジャパン、DFJ)は7月19日、建材サンプルにまつわる環境負荷や廃棄問題などをはじめとする建築・インテリアデザイン業界の課題改善に資するための環境レポート提供プログラム「Carbon Impact Program(カーボン・インパクト・プログラム)」を開始すると発表した。

同プログラムに賛同する建築・空間設計各社と業界課題の現状把握を進め、年内をめどに第1回のレポートを公表する予定。

「Carbon Impact Program」は2019年に先行して米国でスタート。建築・空間設計各社が「Material Bank」の利用により達成した配送削減量やCO2削減量などを可視化したレポートを定期的に各社へ送付し、各社の環境への取り組みに活用してもらっている。

日本版でもどのような環境課題があり、「Material Bank Japan」を利用することで各社がどのような改善ができているのかを可視化する、意義あるレポートを発行し、各社のサステナビリティレポートなどに役立ててもらうことを目指す。

米国の「Material Bank」は建材サンプルの送付に関し、これまでに340万箱以上の配送の無駄を削減。環境へのインパクトを「Carbon Impact Program」で可視化してきた。

日本国内でも従来の建材サンプルの取り寄せ業務フローでは、多くのメーカーから個別に発送されることによる物流でのCO2排出、また梱包や使用済みサンプルの廃棄などの無駄が多く、環境負荷の高いプロセスが発生している。その一方、これまで総量がどの程度の環境負荷につながっているのか、明確なデータが存在していなかった。

「Material Bank Japan」は今年1月に実証事業を開始し、サービスの本格開始に向け、業務効率化・環境負荷軽減に関する検証やサービス改善を重ねている。取り組みの一環として「Carbon Impact Program」の日本版を始めることにした。

現状では大林組、スペース、船場、丹青社、乃村工藝社が「Carbon Impact Program」に賛同しており、DFJは他の建設会社などにも賛同を働き掛けていく。


(いずれもDFJ提供)

(藤原秀行)

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