斉藤国交相が方針説明、セキュリティ対策強化も念頭に
斉藤鉄夫国土交通相は7月18日の閣議後記者会見で、名古屋港でサイバー攻撃を受けたシステムが障害を起こし、コンテナターミナルのオペレーションがストップした件について、原因の究明と再発防止策の検討を担う検討会を立ち上げることを明らかにした。有識者らが参加する見通し。
斉藤国交相は検討会の議題について「原因および対応策の分析、コンテナターミナルにおける基幹的な情報システムに必要な情報セキュリティ対策の検討、システム障害が発生した場合の対応策の検討、その他必要な対応策の検討などを想定している」と説明した。
また、経済安全保障法やサイバーセキュリティ基本法に則り、港湾のセキュリティ対策を強化するかどうかを関係省庁と検討する方針も明らかにした。経済安全保障法の「基幹インフラ」やサイバーセキュリティ基本法の「重要インフラ」に港湾を位置付けることを念頭に置いている。検討会でも議題にする方向だ。
名古屋港は7月4日、管理システム「名古屋港統一ターミナルシステム(NUTS)」がランサムウェア(身代金要求型ウイルス)に感染、コンテナの積み下ろし作業が7月6日夜までできなくなった。
名古屋港の飛島ふ頭南側コンテナターミナル(名古屋港湾組合提供)
(藤原秀行)