セキュリティ強化を検討
国土交通省は7月31日午前、東京・霞が関の同省内で、名古屋港でサイバー攻撃を受けた管理システムが障害を起こし、コンテナターミナルのオペレーションが2日以上ストップした件を受け、「コンテナターミナルにおける情報セキュリティ対策等検討委員会」の初会合をスタートさせた。
委員会は大学などの有識者や情報システム専門家、海運など関係事業者らが参加。内閣官房国家安全保障局の担当者らも名を連ねている。管理システムを運営している名古屋港運協会に今回のトラブルの経緯を聴いた上で、再発防止策や情報システムのセキュリティ対策強化の方向性を検討する。
併せて、政府は経済安全保障法やサイバーセキュリティ基本法に則り、港湾のセキュリティ対策を強化することを視野に入れており、委員会で有識者らの意見を聴取する。
初会合の冒頭、あいさつした国交省の稲田雅裕港湾局長は「(サイバー攻撃で)物流に大変大きな影響が出た。あらためて、港が果たす役割の大きさと港湾の情報セキュリティ対策の重要性を痛感した。このような事態を二度と引き起こすことのないよう、この委員会を立ち上げた」と経緯を説明。
「港湾がより安全で安定的に物流サービスを提供できるよう、皆様の英知を結集して対策を図ってまいりたい」と強調した。
国交省で開催した初会合
(藤原秀行)