清掃・配送に加え、仕分け・搬送などに拡大目指す
アイリスオーヤマは7月31日、東京大学発のスタートアップ、スマイルロボティクス(東京都文京区本郷)を買収したと発表した。
同日付でスマイルロボティクスの全株式を取得、100%子会社化した。スマイルロボティクスは8月1日に社名を「シンクロボ」に変更、本社も東京・浜松町に移すが、小倉崇社長は引き続き、経営トップを務める。株式取得額は開示していない。
スマイルロボティクスは「ロボット技術で全世界に笑顔を」をミッションに掲げ、、元Google(SCHAFT)のロボットエンジニアが結集し、2019年に創業した。設立以来「アーム付き配膳・下膳ロボット」や「分離合体式 棚搬送ロボット」などのサービスロボットの開発を手掛けてきた。
直近では「Rust言語によるロボットアプリケーションフレームワーク “OpenRR”」をリリース、「移動ロボット開発プラットフォーム」なども販売している。
アイリスオーヤマグループは2020年11月にロボティクス事業へ参入。ソフトバンクロボティクスが提供するサービスロボットに同社が独自開発したオプション機能を付加した「アイリスエディションシリーズ」を販売しており、4000社を超える企業が導入済み。
アイリスオーヤマはスマイルロボティクス買収により、清掃・配送ロボットに加え、「物流2024年問題」という喫緊の課題を解決する仕分けロボットや搬送ロボット、また介護用ロボットなど、多様な分野でロボット事業を拡大していきたい考え。
さらに今後は、単一機能のロボット開発・製造・販売に加え、複数ロボットを制御する独自のシステムを開発、導入企業が総合的な付加価値を享受できる事業の展開を目指す。
アイリスオーヤマグループとしては初めてのスタートアップM&A案件。
2023年8月1日以降の会社概要
会社名 |
株式会社シンクロボ(Synchrobo Inc.) |
所在地 |
東京都港区浜松町2丁目3−1 日本生命浜松町クレアタワー19階 |
代表者 |
代表取締役社長 小倉 崇 |
事業内容 |
ロボットの開発 |
(藤原秀行)※アイリスオーヤマ提供