伊藤忠、欧州の舶用燃料大手ペニンシュラとアンモニア供給のサプライチェーン構築へ連携

伊藤忠、欧州の舶用燃料大手ペニンシュラとアンモニア供給のサプライチェーン構築へ連携

スペイン・アルヘシラス港で船へ供給技術確立目指す

伊藤忠商事は9月22日、アイルランドの舶用燃料大手ペニンシュラ・ペトロリウムとスペインにおけるアンモニア・バンカリング(舶用燃料供給)の共同開発に関する覚書を締結したと発表した。

アンモニアは国際海事機関(IMO)が掲げる海運領域の温室効果ガス排出削減戦略に貢献するゼロエミッション燃料として世界的に期待が高まっている。欧州で広く事業展開しているペニンシュラと組み、船舶でのアンモニア利用を促進したい考え。

伊藤忠はジブラルタル海峡に位置し国際海上物流の要衝となっているスペイン・アルヘシラス港で、ペニンシュラや将来のパートナー企業とタッグを組み、アンモニア・バンカリングの共同開発を推進。世界的な舶用アンモニア燃料サプライチェーンの構築を目指す。

ペニンシュラはLNG(液化天然ガス)やバイオ燃料を含む舶用代替燃料に取り組むリーディングカンパニーの1社として知られ、アルヘシラス港を含む地中海域で主要企業との強固な関係性を持ち、強い事業基盤を構えている。ペニンシュラの舶用代替燃料への積極的な取り組みや知見は、アルヘシラス港でのアンモニア・バンカリング開発に大きく貢献すると見込む。

伊藤忠は大型ばら積み船やコンテナ船を含むアンモニア燃料船の開発・保有や資金調達、海上物流の脱炭素化を目指す荷主との協業、アンモニア・バンカリング拠点の開発、燃料アンモニアの調達や低炭素・グリーンアンモニア製造プロジェクトへの参画検討など、包括的に海運領域の脱炭素を進めていく構え。

(藤原秀行)

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