シマント、荷主・物流会社間の運賃精算自動化システムを三菱食品と共同開発開始

シマント、荷主・物流会社間の運賃精算自動化システムを三菱食品と共同開発開始

TMSなどのデータ活用、10月以降の正式版提供開始目指す

配車管理システムを手掛けるシマントは6月21日、三菱食品と共同で運賃精算業務支援システム「trucXing PMS」を開発すると発表した。

「trucXing PMS」はトラックから取得するGPSなどの運行実績データを利用し、荷主・物流会社間の運賃精算を自動化することを想定。荷主と物流会社の双方で大幅な省力化・省人化、運賃精算の正確性向上を実現することを目指している。

国内の物流業界は、荷主と契約した運送会社が別の物流会社に再委託する「多層構造」となることが一般的で、運賃精算に際しては、荷主・物流元請会社・運送会社間の運行実績が紙などのアナログ情報でやり取りされることが多く、会社間の情報連携や精算業務に膨大な負荷が生じている。

「2024年問題」を考慮し、課題解決に向け、三菱食品の力を借りて運賃精算業務支援システムの開発に踏み切った。7月に三菱食品の全国の物流拠点でベータ版の運用を開始、正式版の一般向け提供開始は10月以降を予定している。

「trucXing PMS」はパートナー運送会社ごとの契約や運送車両情報をシマントのデータ管理システム「simount DWH」に投入し、データベース化。そこに各種TMS(運航管理システム)から運行実績データを取り込むことで、様々な契約・請求パターンに対応した運賃や費用を自動ではじき出す。

自動計算した運賃や費用はシステム画面上で利用者が最終確認し、必要に応じ修正・調整が可能。現場で発生する細かな金額調整にも対応できるとみている。


(シマント提供)

(藤原秀行)

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