商船三井、マレーシアのペトロナスグループと液化CO2輸送船の開発・保有で合弁へ

商船三井、マレーシアのペトロナスグループと液化CO2輸送船の開発・保有で合弁へ

社会実装を海上輸送の面で後押し

商船三井は9月25日、マレーシア国営エネルギー事業会社Petroliam Nasional Berhad(ペトロリアム・ナシオナル・バーハド、PETRONAS)の100%子会社PETRONAS CCS Ventures(ペトロナスCCSベンチャーズ)、同じくペトロナスグループの海運会社MISC Berhad(MISCバーハド)の2社と、液化CO2輸送船(LCO2船)の開発・保有を目的とした合弁会社(船主JV)設立で基本合意したと発表した。

脱炭素の手法として期待が高まっているCO2液化の社会実装を海上輸送の面で後押ししたい考え。今後、3社間で船主JVの詳細を詰める。


署名式に臨んだ(後列左から)商船三井・田中利明副社長執行役員、ペトロナス・Datuk Adif Zulkifli副社長兼上流部門CEO(最高経営責任者)、MISC・Captain Rajalingam Subramaniam社長兼グループCEO、(前列左から)商船三井・野間康史執行役員、ペトロナスCCSベンチャーズ・Emry Hisham bin YusoffCEO、MISC・Hazrin Hasan副社長(商船三井提供)

商船三井は2022年2月、ペトロナスと覚書を締結し、今年6月にはLCO2船と洋上浮体式設備(Floating Storage and Offloading、FSO)の設計基本承認(Approval in Principle、AiP)を取得するなど、液化CO2の海上輸送に関する事業開発を推進している。

新たにMISCも本取り組みに加わり、将来想定される多様な液化CO2の輸送ニーズに対応するため、LCO2船を中心とする液化CO2の輸送手段の検討に加え、船主JVを通じた最適ビジネスモデルの検討で連携する。

(藤原秀行)

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