物流コストを最大50%削減と説明、「圧縮梱包クラパックDX」発表

物流コストを最大50%削減と説明、「圧縮梱包クラパックDX」発表

クリンペット・ジャパン、かさばる商品をコンパクトサイズに

業務用のトイレットペーパーやペーパータオルの販売などを手掛けるクリンペット・ジャパン(愛媛県西条市)は10月25日、新たな技術「圧縮梱包・クラパックDX」を開発したと発表した。

消耗品などのかさばる商品を圧縮し、コンパクトな形状にすることにより輸送・配送のコストを大幅に削減できると見込む。

真空パックの原理を応用した特許技術で、紙製品や不織布製品、繊維製品などの「かさばる商品」のサイズを最大50%圧縮することが可能という。ペーパータオル40個が入った、ダンボール2ケースを圧縮した場合、80個入りのコンパクトなクラフト袋になる。

同社は積載量を従来の2倍まで増やせることから、「運賃・荷下ろし費用・入庫費用・保管費用・出荷費用・配送費用」などの物流に関する費用が最大50%削減されることになるとの見方を示している。

「圧縮梱包・クラパックDX」の原理としては、圧縮した商品をクラフト紙で梱包することで、次第に商品がクラフト袋の中で伸長し、四角形に膨らむ。内側から膨らむ力の作用により、耐圧強度がダンボール以上に増大するため、在庫時や配送時の荷傷みのリスクを軽減し、使用前の開封作業も、使用後の解体作業も容易という。積層方向のみを圧縮する技術のため、質感を損なわず圧縮する点も安心して使えるポイントになる。

新技術は現在、日本のほかに米国、EU(フランス、ドイツ)、英国、中国、インドネシア、ベトナムで特許を取得済み。

クラフト袋での圧縮梱包は、ダンボール梱包に比べ「費用」と「環境保護」の観点において優れていると説明。ダンボール1枚130円に比べ、そのサイズの商品をクラフト紙で圧縮梱包した場合、クラフト袋は1枚70円になり、資材の費用を大幅に抑えられると指摘している。

また、クラフト袋は使用後に資源ごみとなり、廃棄量はダンボールと比べて約4分の1で、ごみの削減につながる。ダンボール2枚のCO2排出量938gに対して、クラパック1袋は237g。 同じ量の商品を運んだ際に出る廃棄量と、廃棄時のCO2排出量を大幅に抑えられると強調している。

さらに、圧縮することで輸送時のコンテナ積載数量も増え、ダンボールだと約1200ケース入るコンテナに、クラパックDXでは約2000ケースまで増やせる。輸送段階でのCO2排出量も約40%削減することが可能。

圧縮梱包にかかる時間は約30秒で、圧縮後は一般廃棄物は処分場へ、雑誌や発泡スチロールなどの資材ゴミはリサイクル工場へ運ぶ。

(藤原秀行)※いずれもクリンペット・ジャパン提供

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