NX総研『荷動き指数』、7~9月は3四半期連続低下

NX総研『荷動き指数』、7~9月は3四半期連続低下

先行き予想は改善も、「下振れの可能性大」と指摘

NX総合研究所は10月31日、2023年第3四半期(7~9月)の「企業物流短期動向調査」結果を発表した。

国内向け出荷量の『荷動き指数』はマイナス14で、前期(4~6月)から1ポイント低下した。水準が下がったのは3四半期連続。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で20年4~6月はマイナス65と、リーマンショック後の09年1~3月(マイナス75)、同4~6月(マイナス69)に次ぐ11年ぶりの低水準まで悪化。その後は経済活動の再開などが追い風となって回復傾向が続いていたが、21年後半からは頭打ちの様相を呈し、22年4~6月以降はマイナス圏から抜け出せていない。

一方、10~12月見通しはマイナス6と上昇しているものの、NX総研は「下振れの可能性が大きい」との見方を示した。燃油高などが影響しているとみられる。

指数は「増加」の割合から「減少」の割合を引いて算出。調査対象は製造業・卸売業の主要2500事業所で、このうち実績は709事業所、見通しは707事業所がそれぞれ回答した。

7~9月実績(見込み)を15業種別に見ると、プラスを記録したのは輸送用機械、金属製品、精密機械の3業種にとどまった。


指数の推移(NX総研資料より引用)

(藤原秀行)

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