【現地取材・動画】三井食品、千葉・流山で日本GLP開発「ALFALINK」に新設の大規模物流拠点を公開

【現地取材・動画】三井食品、千葉・流山で日本GLP開発「ALFALINK」に新設の大規模物流拠点を公開

自動倉庫など先進マテハンで省力化促進、「作業スタッフが歩き回らない」を実現

三井食品は11月15日、千葉県流山市で日本GLPが開発した地上4階建ての大規模物流施設「GLP ALFALINK流山5」内に新設、今夏に稼働を始めた物流拠点「首都圏東物流センター」をメディアに公開した。

使用している面積は8万390㎡で、同社としては最大規模。大手スーパーや量販店など向けに加工食品、日用品、飲料といった幅広い商品を安定的かつ迅速に供給する首都圏エリアの基幹センターとして運営している。

2017年に神奈川県相模原市で稼働を始めた「首都圏西物流センター」と連携しながら、首都圏エリアの物流最適化を担う。

「首都圏東物流センター」はパレット自動倉庫など先進的なマテハン機器を積極的に採用し、拠点内作業の自動化・省力化を図っているのが大きな特徴だ。2024年5月に全面稼働させる予定。三井食品オペレーション東本部 首都圏量販センター運営部の小倉康裕部長は「従業員の方々が歩き回らなくて済むセンターを目指し、さまざまな機器を活用している」と意義を強調している。


「首都圏東物流センター」が入る日本GLPの物流施設外観(三井食品提供)

1万9700枚分のパレット保管可能

3~4階は入庫・保管エリアで、ダイフクのパレット自動倉庫を運営。1万9700枚分のパレットを保管する能力を備えている。注文のあった商品を自動倉庫から出し、デパレタイズする際はロボットアームを使ってケース単位で取り下ろすなど、3パターンの作業を行っている。いずれの商品もコンベヤで2階に搬送する。


パレット自動倉庫


ロボットアームでデパレタイズ


広い庫内を縦横に展開しているコンベヤ

2階はボール・ばら作業エリアと設定。段ボールケースでそのまま出荷するものと並行し、ばらで出庫する商品については、庫内作業スタッフがケースを開梱し、中の商品を通い箱に詰め替える「容器変換」と呼ぶ作業を行っている。通い箱はコンベアでまず「バラシャトル」と呼ぶ一時保管エリアでいったん格納される。一時保管の通い箱は1万3200を収めることが可能。


容器変換の作業エリア。届いた段ボールケースを開梱し、中の商品を黄色の通い箱に詰め替えている

そこから、GTPピッキングエリアに通い箱が送られ、庫内作業スタッフがシステム画面の指示に従い、店舗別に出荷する商品をオリコン(折り畳みコンテナ)に移し替えている。庫内作業スタッフは広い物流センター内を歩き回って商品をピッキングする重労働から解放されている。


GTPピッキングエリア。前のコンベヤに通い箱が届き、両脇に置かれるオリコンに商品を詰める

オリコンは、再び一時保管用の「ケースシャトル」に収められ、注文を受けた商品は重量などを考慮して自動的に順立ててコンベアに乗せ、1階の出庫エリアに送り出している。かご台車などに積み込む際、重量物を下に配置することでバランスを取ることができるようにしている。ケースシャトルには9万500のオリコンを一時保管できる。

最終的に1階の出庫エリアで、シュートがケースやオリコンを店別・カテゴリー別に仕分けて出荷している。


店舗向け商品を納めるオリコン。ラベルは印字内容を消して繰り返し使えるタイプを採用している


自動で商品を順立てするケースシャトル。この日は「休配日」のため、格納しているケース入り商品などは少なかった


出荷エリア。シュート上でケースが接触、破損しないよう間隔を空けて流れるようにしている


「要冷品エリア」。室温を低めに保ち、夏場にチョコレートなどが溶けないよう保管している

(藤原秀行)

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