NXHD、米クライオポートと再生医療製品など向け「極低温輸送」で連携

NXHD、米クライオポートと再生医療製品など向け「極低温輸送」で連携

マイナス150℃以下をキープ、グローバルにサービス展開へ

NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)は11月23日、医薬品業界向けに細胞原料や再生医療製品などを取り扱える-150℃以下の極低温輸送サービスをグローバルに提供するため、米国の医薬品専門輸送事業者Cryoportのグループ会社Cryoport Systems(クライオポート)と戦略的パートナーシップを締結したと発表した。


専用容器「ドライシッパー」

クライオポートはテネシー州ナッシュビルに本社を置き、生物試料、細胞、ワクチン、再生医療製品、バイオマテリアルなどを扱うコールドチェーンを軸に、先進的な技術と高品質なサービスをグローバルで提供している。

NXHDグループは現行の経営計画で、医薬品産業をコア事業の成長戦略における重点産業として位置付け、24カ国・地域、世界34拠点で医薬品適正流通基準(GDP)、CEIV Pharma認証を取得。品質管理の体制構築と基盤整備を促進している。

昨年5月には日本国内の医薬品産業向けに超低温(-20~-85℃)管理のロジスティクスサービスの提供を開始。同年6月には冷凍(-20~0℃)、冷蔵(2~8℃)、定温(15~25℃)の3温度帯に対応可能な温度管理容器を利用した国際航空輸送サービスをスタートした。

戦略的パートナーシップの締結により、NXHDグループのグローバルネットワークとクライオポートの先進的な技術を結び付け、次世代療法に伴う需要の高まりに対応する-150℃以下の極低温輸送サービスをグローバルに展開、高品質な医薬品物流サービスの需要を着実に取り込みたい考え。

【サービス概要】
-150℃以下の極低温輸送に対応した専用容器「ドライシッパー」による輸送サービス
・液体窒素を使用した専用容器を使い、輸送時に-150℃以下を10日間保持
・ 輸送に適した独自の形状設計(安定性、信頼性、安全性)
  ①輸送時のダメージリスクを考慮したユニークな形状と3重構造により、安定した温度を維持
  ②シリアル番号入り結束バンドにより、輸送時の不正アクセスや盗難を防止
  ③使用後、特殊な消毒・洗浄作業によりドライシッパーを再利用

データロガーを活用したリアルタイムモニタリングサービス
・位置情報、温度、湿度、傾き、衝撃などに関わる輸送状況をリアルタイムでモニタリング可能。ドライシッパー内に固定されたGPS機能付きのデータロガーにより、5分ごとに信頼性の高い各種データを取得し、1時間ごとに専用インターフェース経由でクラウドにアップロード
・世界50カ国・地域で使用可能で、世界の航空会社120社以上に積載可能

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

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