前年度から10ポイント上昇、9割が受け入れ
日本ロジスティクスシステム協会(JILS)は12月15日、2023年度の物流コスト調査結果の速報版を公表した。調査結果は原則として22年度の実績値を表している。
荷主企業(物流子会社含む)に取引先の物流事業者からの値上げ要請の有無を尋ねたところ、回答した166社のうち「あり」が86.7%(144社)で、「なし」の13.3%(22社)を圧倒した。「あり」の割合は22年度調査時の76.2%からさらに10.5ポイントアップした。
値上げを要請されたコストの種類については(複数回答可)、「輸送費」が134社で断トツのトップ。「あり」と答えた企業の9割に達した。次いで「荷役費」の68社、「保管費」が66社、「包装費」が60社、「物流管理費」は20社だった。
値上げ要請を受けた144社のうち、要請に応じたのは92.4%(133社)で、22年度調査(95.2%)より若干下がったものの、引き続き9割台を記録した。応じなかったと説明したのはわずか5.6%(8社)にとどまった。無回答は2.1%(3社)。具体的にどの程度、値上げ要請に応じたのかについては調査していない。
値上げに応じたコストの種類(複数回答可)は「輸送費」が122社で、応じた企業全体の9割超となった。次いで「荷役費」(59社)、「包装費」(58社)、「保管費」(53社)、「物流管理費」(18社)だった。
調査結果の確定値は24年4月に公表する予定。
(藤原秀行)