フーシ派とみられる攻撃相次ぎ、10カ国超参加見通し
米国のロイド・オースティン国防長官は12月18日に公表した声明で、紅海を航行する船舶に対し、イエメンの親イラン武装組織フーシ派によるとみられる攻撃が相次いでいるのを踏まえ、複数の国と連携し、商船の安全確保のための対策「繁栄の守護者作戦(Operation Prosperity Guardian)」を講じると発表した。
米国など10カ国を超える国が参加する有志連合を結成し、紅海南部とアデン湾の安全確保へ共同で活動する。オースティン長官は具体的な活動内容には言及していないが、各国が現地に艦船を派遣してパトロール活動をすることなどが見込まれる。
オースティン長官は「フーシ派による最近の無謀な攻撃の激化は自由な通商を脅かし、罪のない船員を危険にさらし、国際法に違反している」と強く非難。「紅海は航行の自由に欠かせない重要な水路であり、国際貿易を促進する主要な商業回廊だ。航行の自由という基本原則を守ろうとする国々は団結し、公海を合法的に通過する多くの国の商船に対して弾道ミサイルやUAV(無人航空機)を発射する非国家主体によってもたらされる課題に取り組む必要がある」と連携の必要性をアピールした。
参加する国として米国のほか、「英国、バーレーン、カナダ、フランス、イタリア、オランダ、ノルウェー、セイシェル、スペインを含む複数の国を結集させる」と言及した。日本が含まれるかどうかは不明。
(藤原秀行)