三井住友銀など
商船三井は1月26日、長期的な戦略に沿って温室効果ガス削減を図る企業の取り組みを対象とした金融機関の融資「トランジション・ローン(TL)と、環境負荷軽減目標の達成度合いに応じて利率が変動する融資「トランジション・リンク・ローン(TLL)」で計4件の融資契約を締結したと発表した。さらに1件、締結する予定。
調達先は三井住友銀行、三井住友信託銀行などで、調達資金はLNG(液化天然ガス)も燃料として利用可能なフェリーの建造などに充てる計画。各ローンの詳細な調達額は開示していない。
下記ローンのうち、(1)と(2)は経済産業省の2023年度トランジション・ファイナンス補助金事業として採択済み。
商船三井は国際資本市場協会(ICMA)の「クライメート・トランジション・ファイナンス・ハンドブック2023」をはじめとする、主要な原則などに基づき、資金調達する方針を示した包括的なサステナブルファイナンス・フレームワークを策定。国際的第三者認証機関のDNVビジネス・アシュアランス・ジャパンからその適格性についてセカンド・パーティ・オピニオンを取得済み。
今後もサステナブルファイナンス・フレームワークに基づき、環境負荷低減プロジェクトへの着実なファイナンスを実現していきたい考え。
各ローンの資金使途(船舶完成イメージ図)
(1)LNG二元燃料フェリー
(2)ウインドチャレンジャー搭載バルカー船
(3)LNG二元燃料自動車船
(4)LNG二元燃料VLCC船
(藤原秀行)※いずれも商船三井提供