愛知~福岡間、ドライバーは4割省人化
トヨタ自動車は2月5日、物流効率化の取り組み状況を公表した。
2022年以降、自動車部品の長距離輸送の一部に、一度に2台分の荷物を運ぶことが可能な全長25mのダブル連結トラックを導入、輸送効率向上と温室効果ガスの排出量抑制で効果を挙げていることを明らかにした。
投入しているのは愛知のトヨタ自動車と福岡のトヨタ自動車九州間、愛知のトヨタ工場と東京の日野自動車工場間の計2ルート。往路はエンジンの部品などを積み込み、復路は空になった容器を搭載しており、現在はいずれのルートも1日6便を運行している。
トヨタの物流管理部担当者によると、愛知~福岡ルートの場合、輸送時の年間CO2排出量を10t車で1日当たり12便走らせていたころに比べ、631tと約2割減らせたという。トラックドライバーはトータルで36人から22人へ約4割省人化できた。
担当者は、より輸送効率を高めるため、今後は復路に補修部品を積み込んでダブル連結トラックを有効活用したり、投入する長距離輸送ルートを増やしたりすることを検討する可能性があるとの見通しを示した。
このほか、部品の調達に関して、サプライヤーがトヨタに納品する従来の方式から、複数のサプライヤーをトヨタ側が周回して部品を引き取るミルクラン方式へ順次変更しており、現在は対象となるエリアで約4割まで同方式を広げられていると説明した。
(藤原秀行)