7万隻の位置情報と気象データを組み合わせて予測、リスク回避支援
ウェザーニューズは2月15日、船の位置情報と気象データを組み合わせ、港に滞留する船舶数を予測するサービス「Berth Waiting Forecast」(バース・ウェイティング・フォーキャスト)の提供を開始したと発表した。
海運業界は気象条件や季節、曜日によって船が港湾に到着しても長期間待機しなければならない恐れがあり、その後の運航計画への影響や想定以上の燃料消費などが課題となっているため、新サービスで目的地に到着した後の滞船リスクまで想定した運航支援に踏み込む。
新サービスは港湾ごとのリアルタイムな滞船隻数や滞船日数に加えて、1週間先までの滞船隻数予測を表示する。予測には7万隻を超える船の位置情報、気象条件、季節、曜日を組み合わせた独自のAI解析モデルを採用している。
目的地の港湾がどの程度混雑するかをあらかじめ想定した運航計画を策定することで、想定外の燃料消費抑制やCO2排出量削減への効果が見込める上、船体への海洋生物付着防止、用船契約や人員の手配最適化など、長引く滞船のリスク軽減にもつなげると想定している。
港に滞留する船をリアルタイムに解析し、1週間先までの滞船の可能性を予測する「Berth Waiting Forecast」(プレスリリースより引用)
今後はAIS(自動船舶識別装置)のデータを解析することで目的地への到着予定日を算出し、予測へ反映させるなどのバージョンアップも予定している。
(藤原秀行)