最適な経路を自動検索、人と接触リスク低減も
スズケンとNECは2月20日、今年4月にスズケンが稼働させる予定の複合型物流センター「首都圏物流センター」（埼玉県草加市）の卸物流エリアの自動化・省人化に向け、NECが開発した倉庫内の長距離搬送業務を自動化する「協調搬送ロボットサービス」を導入したと発表した。
スズケンによると、医薬品卸業界で同サービスを採用したのは初めてという。
（プレスリリースより引用）
NEDの協調搬送ロボは、2台のロボットがセットとなり、ユニットロード（かご車、平台車など）を挟み込んで搬送する。同サービスは倉庫の天井部に設置したカメラとセンサーから得られる情報を集約し、複数のロボットを一括して制御する。
障害物を避けた最適な運搬経路を自動検索し、ロボットが人と接触するリスクを低減する。物量の増加に合わせ、庫内レイアウトの変更や、ロボットの増設などにも容易に対応できる設計を採用している。
スズケンは同サービスを現場に取り入れることで、作業員のサポートなしで安定的に自動搬送ができるようになるほか、作業員は搬送業務に要していた時間を、より高度な品質精度が求められる業務へシフトし、出荷業務時の搬送作業効率化や、搬送に関わる人の確保などの経費削減につなげられると見込む。
両社は同サービス活用で得た知見を生かし、搬送効率の改善、適用可能な業務の拡大、倉庫内環境の可視化・分析などを展開、物流センターの自動化・省人化を加速させていきたい考え。
（藤原秀行）
