海・空便も活用、24年度以降の事業化目指す
JR東日本とジェイアール東日本物流は2月29日、新幹線を活用した高速・多量荷物輸送の実現に向け、今年度4回目のトライアルを3月8日に実施すると発表した。「2024年問題」や脱炭素、地方創生といった社会課題解決を後押ししていくことを目指している。
トライアルでは、新潟駅から東京駅へ多量輸送を実施し、約350箱を輸送。新たな取り組みとして、同様に新幹線荷物輸送の事業化を発表したJR東海と連携し、一部荷物は東海道新幹線に載せ替え、名古屋駅へ輸送する。併せて、海や空の便とも連携し、広範な地域への荷物輸送にもチャレンジする。
これまでのトライアルで得た知見を活用しながら、JR各社やフェリー、航空とも連携することで輸送の幅を拡げ、次年度以降の多量輸送の事業化に向けた取り組みを継続する予定。
トライアル概要
実施日:2024年3月8日(金)
輸送列車:上越新幹線 臨時列車(12両編成) ※一般座席販売は行わない
輸送区間:新潟駅10:00発 → 東京駅 12:32着
(東京駅 12:57発 → 名古屋駅 15:37着(東海道新幹線 こだま727号))
荷物搭載:1~2号車、7号車
輸送商品:鮮魚、青果、菓子、酒類、精密機器部品、医療関係品等 約350箱
※一部荷物は途中駅で積み降ろしも行う予定
※輸送列車(トランジット(載せ替え)輸送を含む)・搭載号車等は変更となる場合があります
※同日には「赤福餅」を名古屋駅から東京駅で載せ替え、新潟駅まで輸送し、新潟駅構内で販売する
輸送イメージ
協力会社
トライアルにおける実証項目
(1)東海道新幹線とのトランジット輸送における荷扱いオペレーション等の検証
東京駅での載せ替え対応に伴う、関係箇所との連携や荷扱い業務におけるオペレーション等を確認。
(2)海(フェリー)、空(航空機)の便との連携における各種検証
一部荷物のフェリーによる海上輸送や航空機による空輸の実施に伴う、関係箇所との連携やその他一連のオペレーション等を確認。
(3)新幹線の途中駅における積み込み・荷下ろし等のオペレーション検証
途中駅での一部荷物の積み込み・荷下ろし作業の実施に伴い、各地の輸送ニーズの確認、各駅での荷扱い業務等の検証を実施。
(藤原秀行)※いずれもJR東日本提供